(なんかちょっとでも腹に入れとこうかな・・・)旅先の見知らぬ酒場、それも呑めればとりあえずどこでもいいやと、思い切りハードルのズボンを足元まで引き落とすのだから、空きっ腹ではいかにも不用心、丸腰の無鉄砲である。レトロな喫茶店をみつけて入る。名古屋圏なのでさすがに期待通り、昼下がりでもモーニングセットがあったので注文する。この店、きっと一日中モーニングがあるのだろう . . . 本文を読む
(せっかくだ、ついでに大仏にも寄って行くとするか・・・)オッといけない、“ついでに”とは余計なヒトこと、いかにも不遜だったか。とにかく長谷に来て観音様だけでは片手落ちというものだ。県道まで戻り、左に、駅とは逆方向に歩けば高徳院はすぐそこである . . . 本文を読む
<東海道をひとの身体にたとえるなら、頭の天辺がスタートの江戸日本橋で、足の先がゴールの山城国三条大橋、現在でいう静岡県は長い長い胴体にあたる>新居といえば、静岡が長い胴体ならば、愛らしいお臍を通り越し、もうブラジリアンカットのビキニボトムあたりまで到達していると言えるのである。静岡県は脱出目前、次の愛知県はすぐそこだ。ここで止めるテはない . . . 本文を読む
六月といえば紫陽花だ。鎌倉で紫陽花の名所といえば、筆頭は「あじさい寺(明月院)」、次いで「長谷寺」あたりが有名である。江ノ電「長谷」駅を降り改札前の県道を、線路と海方面を背にして歩きだす。県道の両側に設置された舗道は狭く、うじゃうじゃの観光客が車道の端を歩くことも日常茶飯事だ。しかし、今日は嘘のように観光客の姿もない。最初の信号を左に折れ突きあたりが長谷寺である . . . 本文を読む