温泉クンの旅日記

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紅葉ギリセーフ! 山科・毘沙門堂(3)

2025-01-26 | 京都点描
  <紅葉ギリセーフ! 山科・毘沙門堂(3)>

 この山科の天台宗の古刹だが、寺の起こりは飛鳥時代に遡り、「文武天皇」の勅願で「行基」によって開かれたという。寺伝によれば、大宝3年(703年)に上京区の相国寺の北に創建された「出雲寺」が起こりと伝えられている。

 

 延暦年間に「最澄(伝教大師)」が自ら作った<毘沙門天>を安置したことから、「毘沙門堂」と呼ばれるようになる。
 平安末期以降、度重なる戦乱で荒廃してしまうが、天台宗の僧•「天海」とその遺志を継いだ弟子の「公海」により、江戸時代の寛文5年(1665年)に現在の山科の地に再建された。
 その後「後西天皇」の皇子.「公弁法親王」が入寺し、以来、皇族や摂関家の子弟が門主を務める「門跡寺院」となった。

 宸殿前の庭には春の絶景となる、樹齢150年ほどの<枝垂れ桜>がある。

 

 

「勅使門」は宸殿の正面となる門で、扉は開いているものの、前に柵で標(しめ)が結われていて通れなくなっている。

 

 門前のゆるやかな坂道の参道には、敷き積もる落葉した紅葉がカーペットのように覆う、<敷きもみじ>の絶景となる。ここは鬼平犯科帳のドラマのロケも行われたという。
 午後3時近いので、残念ながら本日の<敷きもみじ>は跡かたもなかった。坂道の両側の樹木の、周囲に敷かれている落葉をみて想像してほしい。

 

 

 もしも観たいのなら、まだ誰も通っていない、朝日が差し込むころの朝7時~8時の訪問が狙い目だろう。

 参道の坂道は、下の参道と踊り場を介してつながっている。ここも薬医門と同じく両の崖に潅木と刈り込みが植えられ、左手には本堂の築地塀が見える。

 

「薬医門」は玄関正面となる門で、両脇の巨大な築地が目を引く。

 

 

 門前の石段は傾斜しているため、中央に踏み石が配され、両側には落葉樹が植えられている。この薬医門と階段も、いくつかの時代劇のロケ地で使われている。

 

「今回の旅は<初っ端>からなんともツイてるな・・・」

 

 旅ができるというだけでもある意味“ツイてる”わけで、道中晴れていたならそれで恩の字のところだ。それが、シーズンオフなのにここまで紅葉を堪能できるとは思わなかった。有名な「天井の龍」や「九老之図」などの襖絵も拝観しなかったが、後悔は毛筋ほどにない。

 

(こりゃあ、ひょっとしたら、これからも何度か紅葉に出逢えるかもしれんぞ!)
 ふふふ。ちょっとほくそ笑んでしまう。


  →「紅葉ギリセーフ! 山科・毘沙門堂(1)」の記事はこちら
  →「紅葉ギリセーフ! 山科・毘沙門堂(2)」の記事はこちら




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