参道の石段は踏み面の広さと蹴上げの高さがかなり不揃いで、まるで熊本城を思い出すくらい上りにくかった。ふだん山歩きでもしているのだろうかズバリ健脚そのもの、スタスタ歩きの妙齢の女性たちに次つぎと追い抜かれてしまう。なんか悔しい。運動不足の足腰に加え慣れないマスクを付けているせいか、やたら暑くただただ息苦しく、呼吸はまるでふいごのように荒々しく喘ぐ。まさか、ケーブルカー乗り場まで辿り着けなかったなんて言い訳は死んでもしたくない . . . 本文を読む
「さてと、なんか喰うとするか」というか一杯飲みたい。色気より食い気、食い気よりわたしは飲み気なのである。参道の番場通り商店街は、あいにくと閉まっている店ばかりで閑散としていた。秩父市役所近く「H」という目当ての店が決めていたのだが、臨時休業。冷ややっこにしゃくし菜で冷酒、それにもりそばか冷やしたぬきも雲散霧消となった
. . . 本文を読む
秩父といえば、一番有名なのは“夜祭”だ。例年12月2日、3日に行われる秩父夜祭は、京都の祇園祭、飛騨の高山祭とともに日本三大曳山祭に数えられる、秩父神社の例大祭である。わたしは風の盆、郡上踊り、西馬音内の亡者踊りとかのいわゆる体験系の祭りである盆踊りはいくつかいったが、曳山祭りにはどれにもまったく縁がなかった . . . 本文を読む
バラ園を出ると、たった一カ所設置されている喫煙所の方向に向かう。途中、芍薬が“バラに負けじ”とこちらも鮮やかに咲いていた。(なんとなんと、芍薬も頑張ってきれいに咲いてるじゃんか!)バラもいいけどわたしもどうか忘れないで、そんな囁き声が聞こえてくるようだ . . . 本文を読む
薔薇の見頃は春と秋の年に二回あるが、5月は春の薔薇の季節である。ゴールデンウィークが明けて、すぐに大船フラワーセンターを訪れた。「よーしっ、ジャストなタイミングだったぞ!」バラ園は見事に満開だった . . . 本文を読む
東海道線は定刻の午前11時52分に終点の三島駅に到着した。(なんか出汁の匂いがほんのりと漂ってきたぞ・・・)ホームの先頭方向に歩いていくと、立ち食い蕎麦屋をみつけた。「桃中軒」っていう店の名前、たしか沼津か三島の駅弁屋だったな。駅弁屋の立ち食い蕎麦といえば、伊東の祇園、高崎駅の「たかべん」などを思いだし、期待してしまうぞ . . . 本文を読む