温泉クンの旅日記

温泉巡り好き、旅好き、堂社物詣好き、物見遊山好き、老舗酒場好き、食べ歩き好き、読書好き・・・ROMでけっこうご覧あれ!

読んだ本 2016年6月

2016-06-29 | 雑読録
意思はかなり固いほうだが、心ならずも変節・・・というと大げさだが心変わりすることもたまにはある。あれほど嫌いだったのに、セルフのガソリンスタンドが最近気にいってしまい良く利用するようになった。フルサービスのスタンドで車を乗りつけて「お願い、二千円だけ入れて」とは、なかなかいいにくい歳である。セルフなら千円でも二千円でも平気で入れられるからいい。一番気になっていた静電気問題は、毎回、周囲を見回したのち除去シートに「肉球百烈拳!」をたっぷり喰らわせてからやるようにして解決した . . . 本文を読む
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岩室温泉(4)

2016-06-26 | 温泉エッセイ
さてさて、岩室温泉の宿へ宿泊したわけであるからそろそろ温泉の話にいかねばなるまい。到着した日に入った温泉は「翁の湯」であった。源泉掛け流しとはほど遠い、温泉好きにはもの足らない湯で、まあ料理が売りの宿なのでこれはしょうがあるまい。高島屋七代目、高島庄左衛門道順は三日間にわたる枕頭に立つ老翁による夢知らせにより霊泉を知らされ、一羽の雁が傷を癒していた「霊雁泉」を発見したと伝えられている。次の日には入れ替わって、前日に女湯だった「竹生の湯」だった。温泉は同じようなものだが、外に五右衛門風呂があった . . . 本文を読む
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匝瑳、猫の美術館(1)

2016-06-22 | ぶらり・フォト・エッセイ
佐倉から小一時間ほど走って匝瑳(そうさ)市に入った。このとんでもなく読みづらい地名も今回の小旅のおかげで覚えられそうだ。八日市場駅から県道十六号を北上する。道端に「美術館」の矢印が書かれた小さな看板をみつけ、慌ててハンドルを切り、細い急坂を駆け降りる。車一台がやっとの幅である。前から車がきたらどうしよう。まるで山奥の秘湯宿に向かうような狭い道路幅だ。目に留まりづらい小さな看板のいくつかに導かれるようにして進むと、田圃の中の丘にその美術館はあった。「松山庭園美術館」である . . . 本文を読む
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岩室温泉(3)

2016-06-19 | 温泉エッセイ
高島屋には建物に囲まれるように奥に向かって広い中庭があり、宿全体の静謐さをつくり出している。小さな池もあるが、百年を超えるという竹林が素晴らしい。この竹林に面したところに囲碁の棋聖戦や将棋の十段戦などのタイトル戦が行われる「対局室 常盤(ときわ)」がある。囲碁好きなのでぜひとも見学してみたいがまあ無理だな。「フクロウの松」と呼ぶ、この松の真ん中に大きな樹洞があいていて、初夏に(五月ごろ)アオバズクというフクロウがつがいでやってきて子育てをしていたという。ところが六年前(2010年)、二十六年ぶりの豪雪(積雪八十一センチ)で松が折れてしまい、いまは大きな巣箱が載せてある . . . 本文を読む
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米沢、東光の酒蔵(2)

2016-06-15 | ぶらり・フォト・エッセイ
東光の酒蔵で化粧品のCM撮影が行われたようで、置いてあるVTRが流している画面に見入ってしまった。アカデミー賞をとったトム・フーパーが監督したという。画像は写すわけにはいかないので短い文章で要約すると、『滑空するように山形の山河の空を飛ぶ折り鶴を少女が追いかけていく。月山、羽黒山、山寺、そして東光の酒蔵(作業場あたり)へ導かれていく。「お酒をつくっているひと(杜氏)は歳をとっても手は美しいと気づいた」』とのナレーションで終わる、とても美しい映像だった . . . 本文を読む
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岩室温泉(2)

2016-06-12 | 温泉エッセイ
「高志の宿 高島屋」のすぐ前の道は北国街道である。佐渡の金を江戸へ運ぶ目的で「北国街道」は、中山道の追分宿から分かれ、上越の出雲崎に至って佐渡へと渡っていた。やがて新潟湊が発展すると新潟まで延長され、出雲崎から岩室や巻を通る街道も北国街道と称されるようになった。弥彦神社への参拝で数多の旅人が往来し、かつて松尾芭蕉や吉田松陰も歩いたといわれる。「高志の宿」の「高志」とは「越」の国の古名にちなんだものである . . . 本文を読む
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米沢、東光の酒蔵(1)

2016-06-08 | ぶらり・フォト・エッセイ
通り道の米沢で酒蔵見学をしていくことにした。このまま真っすぐ上山の「原口蕎麦」に行くとドンピシャリのランチタイムになってしまう。少し時間を潰していったほうがいいと思ったのだ。米沢牛の店も赤湯辛みそラーメンの店も近いが今日は蕎麦と心に決めているのだ。雪国米沢は良質な米と、山から湧き出る豊富な水に恵まれ酒造りに適した土地である。「東光」のブランド名で知られる小嶋総本店は、いまから四百年余り前、慶長二年(1597年)創業の歴史ある酒蔵でなんと二十三代も続いている。米沢藩上杉家御用酒屋で、飢饉のたびに禁酒令が出たときでさえ酒造りを許されたという . . . 本文を読む
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岩室温泉(1)

2016-06-05 | 温泉エッセイ
意外なことに五月はゴールデンウィークを除けば、実は旅のオフシーズンなのである。だから高嶺の花の名旅館でさえ、新規開拓のために格安のお試しプランを売ったりする。それにわたしが乗った、というより喰いついた。食事は部屋出しと聞いたときからわたしの緊張が始まった。なにしろこの宿で提供する料理は『花鳥風月を慈しむ 心と繊細な技でひと品ひと品 手間を惜しまずお作りする伝統日本料理』だそうなのだ . . . 本文を読む
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読んだ本 2016年5月

2016-06-01 | 雑読録
たまに先輩OB達との飲み会の幹事をやることがある。そんなときにはだいたい北海道系の酒場を選ぶ。北海道料理を嫌いなひとはあんまりいないし、ラーメンサラダという奥の手もある。四人ならひとつ、六人ならふたつ頼めば、安い割にテーブルが賑わうからだ。だいたい酒飲みはポテトサラダかマカロニサラダくらいしか食べないものだが、案外ラーメンサラダも受けるのである。それと塩辛載せて食べるジャガイモを頼めば、高い魚介系料理は少しくらいですむから、酒代の予算に割り当てることができるのである。二時間ほどしてから誰かの「この一杯でラストにしよう!」が始まり、そこからラストが延々と続く飲兵衛ばかりなのだ . . . 本文を読む
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