二組の客が次々と入ってきてテーブル席に座った。一台しかない切符の自動販売機とかATMのわたしの後ろにずらりと並ばれた気分だ。別に慌てる必要がないのに、回転寿司慣れしていないので早く決めなければと焦ってしまう。前のカウンターのなかにいた寿司職人が、客の新規注文を受けるのに移動していなくなってしまう。急がねば・・・。こんどは二皿同時に頼もう。えーと、鮪が赤だったから、次は白でいこう . . . 本文を読む
愛宕山の標高は二十七メートル、江戸時代には見晴らしの名所で江戸湾や房総半島を見渡すことができた。四百年後のいまの景観は建ち並ぶビル群しか見えない・・・。山頂にある愛宕神社は、慶長八年(1603年)に徳川家康の命により創建された。主祭神は火産霊命(ほむすびのみこと)で、防火、防災に霊験があるとされる。愛宕神社(権現)は、あの鬼平シリーズにもちょいちょい出てくる場所である . . . 本文を読む
回転寿司の初心者、人生でに入ったのはまだ三回だけのわたしがこの店を選んだのは一度食べて旨かった「富寿し」という、あの新潟オークラにも入っている老舗寿司屋がプロデュースした回転寿司だからである。まだ開店に少しの間があった。入り口に貼られたメニューをじっと見ていると、女性店員が急いで暖簾を持ってきて店内へ招じ入れてくれた。さすがの接客だ . . . 本文を読む
電車の中吊り広告に、里山が映った写真をみつけると、魅入られたように見つめしまう。旅心が電撃的に刺激されてしまうのだ。月夜野インターを降りると、三国峠方面を目指して走る。湯宿温泉に入ったところで、信号を左折して丘への曲がりくねった坂道を昇っていく。曲らずに走れば猿ヶ京温泉だ。(ここに来るのは、えーと三度・・・四度目になるのか、な。前回はたしか真沢温泉に行ったときだったか・・・。あの靴下の谷川温泉も近くだ)たくみの里は三国街道の旧須川宿にあり、東京ドーム七十個分の広さで藁細工、木工、竹細工、和紙などの手作り体験ができる「たくみの家」が点在している . . . 本文を読む
三条カレーラーメンは、三条のラーメン店主が東京の修行先から持ち帰ったのが始まりだそうだ。新潟四大ラーメン「新潟流あっさり醤油ラーメン」、「巻町流割りスープ付き味噌ラーメン」、「燕三条流背脂ラーメン」、「長岡生姜醤油ラーメン」に加えて「三条カレーラーメン」の新潟五大ラーメンで売り出しているようだ。北海道の洞爺登別あたりで、いまはどうかわからないが三年前くらい、カレーラーメンが流行っていた。登別温泉で食べたカレーラーメンが旨かったのだが、画像がまったくなくて残念ながら記事にできなかった。というわけで三条カレーラーメンを試すことにした . . . 本文を読む
早起きして、朝の温泉街をぶらつく。共同浴場の「尼湯」にいってみることにした。趣のある共同浴場には一度入ったことがあるのだ。タオルは持ってきているし、外湯に入りやすい格好をしてきた。近所の指定された土産物屋で二百円の入湯券を買うのだが扱う二店ともまだ開いていない。あきらめて、宿のすぐ前にある「滝湯」のほうに行ったが、こちらも入湯券を売る二店舗が開いていない。小野川の温泉街を盛りあげるためには、朝早くから利用できるようにしたらどうだろうか . . . 本文を読む
小野川温泉から米沢に向かって車を走らせると、すぐに左手に「うふうふガーデン」という小洒落たカフェが現れる。いつ通っても車がいっぱい止まっていて気になっていたのだ。まだ十時を過ぎたばかりなので、駐車場も空いているので寄ってみることにした。入ってすぐ右手がショップになっていて、新鮮な玉子が箱売りされている。この店はたまご屋さんが経営しているのである。左手に広いカフェスペースがあった。案内されて座ると、一応メニューをチェックしてみた。カフェメニューのなかにはプレミアム玉子を使ったオムライス、パンケーキ、カレー、カルボナーラなどが食べられる。贅沢玉子かけご飯などというメニューもある。価格はこんな辺鄙な店にもかかわらずどれも東京並に高いので驚く . . . 本文を読む
温泉地には全国各地に似たような名前がいくつもある。温泉の初心者だったころ、小野川温泉と小野上温泉をよく混同してしまった。なにしろひと文字しか違わないのである。さすがにいまは、小野川温泉は山形、小野上温泉は群馬としっかり認識している。俄かにどしゃ降りになった小野川温泉の町にすこし早めに着いてしまったので、宿の駐車場で仮眠して待つことにした。三十分ほど車のなかでうたた寝しているうちに、雨もあがった . . . 本文を読む
猫は、まず気まぐれである。そこがまあ、可愛いところでもあるのだが・・・。海も、半月ぐらい段ボールハウスがお気に入りだった。「うみちゃん、この間は悪かったね。ホントに」(なんとなく無視されてる。やっぱり根に持ってるのかなあ)わたしが酔って夜遅くに帰ったときに、足の間をすり抜けて外に飛び出したのを気がつかなかったのだった。朝、新聞を取ろうとドアを開けたら、女将座りで悄然と海がかしこまっていたのだった。きっと、ドキドキの恐い一夜を送ったことだろう。誠に申し訳ないことをした。だいぶ涼しくなって過ごしやすくなったが、ガリガリ君とかクーリッシュが欲しくなるようなある暑い昼下がり、ビアホールへいった . . . 本文を読む