温泉クンの旅日記

温泉巡り好き、旅好き、堂社物詣好き、物見遊山好き、老舗酒場好き、食べ歩き好き、読書好き・・・ROMでけっこうご覧あれ!

蔵王温泉(1)

2015-08-30 | 温泉エッセイ
急勾配の長い坂を駆けあがったところに宿、「ホテル樹林」があった。それもそのはずで、眼の前に広がる草の斜面はどうやらスキー場のゲレンデのようである。夏場の温泉は、なんといっても標高が高い高原とか高地に限る。なぜなら標高が高くなればなるほど気温はどんどん下がる。わかりやすく言うと、標高が五百メートル上がると気温は三度下がるのだ。千メートルで六度である。高原ではたいてい爽やかな風がセットで吹いていて、こいつは風速一メートルで、体感温度が一度下がる。この宿の標高は九百七十メートルだから約千メートルとして、下界の町の温度より六度以上低い、別天地である . . . 本文を読む
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かみのやま温泉(2) 山形・上山

2015-08-26 | 温泉エッセイ
かみのやま温泉には大箱の宿が多い。部屋数が多いということはイコール収容人数が多い。宿が自家源泉を持っていれば別だが、とても別府温泉のような膨大な湧出量はかみのやま温泉にはないので、たいてい循環濾過になる。ゆめゆめ、大箱宿に<源泉掛け流し>などを期待してはいけない。温泉一本にこだわるのなら自家源泉を持つ宿賃が高い宿を厳選するか、宿賃を抑えて地区ごとにある共同浴場を利用するのがベストだ . . . 本文を読む
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かみのやま温泉(1) 山形・上山

2015-08-23 | 温泉エッセイ
山形新幹線と奥羽本線(山形線)が発着する、かみのやま温泉駅である。到着するのが早かったので、駅のすぐ横手にあるコンビニに車を止めさせてもらいうぶらぶら散策することにした。上山城、だ。以前にも来たことがあり、城は木造だったような気がしていたのだが記憶は曖昧なものだ。駅から歩いて五分ほどの、温泉街の小高い坂の上の一角にこんな立派な城があるのは全国でも珍しいのではないだろうか。歴史的にいうと城より温泉のほうが先で、五百年以上前の長禄二年(1458年)の発祥である。城が築かれたのはその約八十年後の天文四年(1535年)だ . . . 本文を読む
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岳温泉、パンク騒動顛末記(3)

2015-08-19 | 旅エッセイ
「パンクしたまま走らせるんですか!?」油圧ジャッキを持っていってパンクしたタイヤだけ持ってくるとか・・・それともレッカー車で持ってくるのか。「これだ!」いつの間に持ってきたのか、スターウォーズの「R2D2」の頭みたいなモノをわたしの前にどんと置いた。「こいつでタイヤにほどほどの空気を入れて、抜けない前にここまで動かしてきて」そんな方法、思いもつかなかった。なるほど、オジサン頭がいいわ . . . 本文を読む
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岳温泉、パンク騒動顛末記(2)

2015-08-16 | 旅エッセイ
翌朝に起きて窓をあけると、昨日は暗くなってからのチェックインだったのでわからなかったが眼の前に岳温泉のシンボルである鏡ヶ池が広がっている。いまはそんな気分にはならないが、親水公園として外周の歩道とか木道で整備され散歩できる。まずは筋肉痛が心配なので、温泉だ。草津温泉、雲仙温泉と同じように、岳温泉の酸性泉も美肌効果と高い医療効果がある。若くないので二日後となる明日に出るであろう筋肉痛にもきっと効くはずだ。内湯を出ると、露天でも「頼む、効いてくれよ」と念じつつ柔軟と指圧を入念に行った。朝食をそそくさと食べると、ガソリンスタンドへ急ぐ . . . 本文を読む
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岳温泉、パンク騒動顛末記(1)

2015-08-12 | 旅エッセイ
車旅での急なエンジントラブルや予期しないパンクは、深刻な緊急事態であり、ふだん冷静なベテランドライバーでもきっと動揺してアタフタとしてしまうに違いない。免許をとってすぐのころ、レンタカーだったか人から借りた車だったか思いだせないが一度だけパンクをしたことがあった。自分の車を運転するようになって、いまや累計走行距離が五十万キロ近くになるけど、わたしは幸いなことに一度もパンクの経験がなかった。今回発生した、いかにも周章狼狽のパンク騒動だったがその顛末を記しておきたい . . . 本文を読む
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高瀬温泉 新潟・関川村(2)

2015-08-09 | 温泉エッセイ
高瀬温泉の由来だが、三百年ほど前にこの地に総兵衛という者がおり、毎朝、荒川の川辺の同じ場所から鷹が飛び立つのをみて不思議に思い、あるときその場所に行ってみると河原の窪みのなかからお湯が湧き出ているのを発見した。鷹がその湯で傷を癒していたのだったそうだ。お湯は地名を取って「雲母(きら)の湯」、また鷹の導きで発見されたことから「鷹瀬の湯」とも呼ばれるようになって、現在の高瀬温泉になっていったそうだ . . . 本文を読む
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山形蔵王、奥村そばやの中華そば

2015-08-05 | 食べある記
(あんなところに食堂があるぞ・・・)蔵王の小さな旅館が立ち並ぶ町のなかの細い路を右に折れたり左に曲ったりしていると、正面に「中華そば」の暖簾をだしている食堂をみつけた。ちょうどいい、あの店で昼は中華そばでも食べよう。正式な店名は「奥村そばや」だが、なぜか蕎麦はない。品数は極めて少なくシンプルである。となれば、まずは暖簾に書かれた王道の中華そばに決定し、厨房にいる店のひとに注文する。冷たい水を一気に飲みほし、もう一杯水を注ぐ。喉が渇き腹も減ったのは、すぐそばにある蔵王大露天風呂に入ってきたからだ . . . 本文を読む
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読んだ本 2015年7月

2015-08-02 | 雑読録
茹だるような猛暑日が連綿とつながり、風のない熱帯夜で汗だくでのたうちまわる眠りの浅い日も続く。つい下界を抜けだして涼しい高原でのひと時を渇望してしまう今日この頃である。「おっ、この万華鏡はなんとホンモノの花を使っているぞ!」思わず声に出してしまった。先日、東北の宿のロビー階でみつけた万華鏡は、小さな丸い水盤に渦を巻く水を張って、千切った本物の花を数個浮かべて回転させ、上から覗きこむ仕組みであった。この宿についての記事は来月中旬くらい以降に発信する予定である . . . 本文を読む
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