(オォー、玄武洞が“神殿”なら夜の忘帰洞は・・・・・・)“大神殿”の趣、じゃあーりませんか、と呟いて浴槽の淵にしゃがみ、今回は忘れずにルーティンの掛け湯をきっちりとすませる。静かな夜の底の温泉に身を沈めていると、聞こえるのは、打ち寄せては砕ける波音ばかりである . . . 本文を読む
玄武洞はなにかしら神殿ぽい雰囲気である。そして一種、「荘厳さ」とか「神秘的さ」もじわりと感じさせる素晴らしい洞窟温泉である。浴槽の温泉をじゃぶじゃぶ掻き分けて歩み海に面した露天風呂にいってみたが、先客の一団がいたので、これ幸いと中の温泉を独り占めで楽しんだ . . . 本文を読む
(とにかくでかいし天井も高い、これは・・・凄い温泉だ!)よく“聞きしに勝る“とか“百聞は一見に如かず”というが、本当に実感した。大洞窟風呂の迫力に思わず息を呑んでしまう。気がつけば、たちこめる硫黄の匂いと白濁する湯が溢れる浴槽の中にいた。いつものルーティンの掛け湯もすっかり忘れてしまうほど舞いあがっていたのだ . . . 本文を読む
まずは酒だが、ここは酒店でもあるので、大手三社のビール、ホッピー、焼酎は森伊蔵や魔王まで、日本酒は十四代、獺祭、田酒など揃っていて悩み放題である。「とりあえず、芋の水割りを」ここからが難しい。なにしろまだ腹一杯だから、残さない程度の少なめでいきたい。壁に貼られた無数の短冊も頭を千々に乱す . . . 本文を読む
今日の行列は・・・なしだ。そりゃそうだろう、ピークタイムをたっぷり過ぎていて、時計をみると2時半を過ぎている。気になっていた中休みもどうやらなかったようで、ひと安心する。「いざ、見参!」小さく呟いて、引き戸を開けて二十席ほどの小体な店内へ。えっうそ、がら空きかと思えば、こんな時間でも七、八割がた席が埋まっていた . . . 本文を読む