
不忘閣さんのご好意で最近完成したばかりの「蔵湯」に特別に入れていただく機会に恵まれた。
ここは今のところ日帰り入浴できないお風呂だ。

館内の建物からいったん外に出る。
そこからりっぱな草履に履き替え,並ぶ蔵の前を進む。
一番奥の蔵にお風呂を作ったというのだ。
そこには「日本秘湯を守る会」の提灯がぶらさがっていた。
ずっしりと風格ある扉を開けると思わず
「わー!!!」と声が出てしまう。
薄暗い蔵の中に真新しい木製の大きなお風呂がデーンと横たわっているのだ。
床のスノコ・浴槽全てがヒノキで作られている。
真新しいヒノキの香りがプンプンする。
「お殿様になった気分だね」
「大奥のお風呂みたい」(大奥を知ってるの?・・・)
と友人もはしゃぐ。
確かに広い空間の右端にお風呂が置かれてる様は大名気分である。

竹の湯口から無色透明のやわらかなお湯が掛け流しされている。
とってもきれいなお湯で底の板の模様までハッキリ見える。
深めの浴槽に体を沈めると「ふぅー」というため息にも似た言葉が自然に出る。
暗い蔵の中にほんのり照らす照明と高窓から差し込む自然の光。
何とも幻想的な落ち着くお風呂である。

こんなおおきなお風呂がすっぽり入る蔵があるなんてさすが老舗と感心する。
天井は高く、太い梁がりっぱだ。
湯気がこもらないのもいい。

脱衣室なるものは無い。
広い蔵の左端にステキなカゴが置いてある。
そのあたりが脱衣コーナーなのである。

このお風呂は宿泊者専用である。
いつか泊まって夜に入ってみたいものだ。
現在もう一カ所のお風呂の工事をしているとの事。
それも楽しみである。
正に「お殿様のお風呂」って感じです。
これだけ木のお風呂が揃っているんでは・・・
泊まるしかな~~い!ですね
外から見る以上に広いお宿でした。
また、入りに行きたいお風呂のひとつです。