宝来屋食堂

川崎町のお蕎麦やさんである。
半年ほど前に訪ねて美味しかったので再訪とあいなった。

今回もざるそば（６００円）を注文。
待っている間に何気なく見つけた
「寒晒し蕎麦」の張り紙。
その横に赤で販売終了しましたと書かれている。

「あっ～、寒ざらしそばがあったんだ～」
つぶやいただけのつもりがお店のご主人に聞こえたらしい。

「昨日で売り切れました」と申し訳なさそうにおっしゃる。
川崎町産の蕎麦を打っているこのお店でも「寒晒しそば」の粉は山形から仕入れているというのだ。
その量が限れれていて多くはないそうだ。

人の良さそうなご主人は
「隣なら家よりおそく始めたからまだ食べられると思いますよ」
と、隣り合った蕎麦屋さんを勧めてくれる。





しばしお蕎麦談義に花を咲かせ運ばれてきたざるそばを食べる。
おっと、写真を撮らなきゃ、二口ほど食べてから気が付く。
のどごしのいい美味しいお蕎麦である。
濃いめのつゆがよく合っている。

するとご主人が
「これは昨日打った寒晒しなので売り物にはできませんがどうぞ！家で食べようと置いてたものですが・・・」
とゆでてくれたのだ。
感激～！！！
タダで美味しいお蕎麦をいただいてしまった。

今食べた蕎麦よりやや赤みが濃い色の寒晒しそばは甘みがあり味の違いがよくわかる。
あまりのうれしさにその写真を撮るのも忘れてしまう。
失敗。失敗。

感じの良いご夫婦のお店である。
ご主人の蕎麦に対する気持ちというものが深く感じられた。



　　　川崎町中町７５－７
　　　℡０２２４－８４－２０１５
　　　１１：００～１８：３０
　　　不定休