大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

大正の女!!

2009-07-06 | 日記
数日前静さんのご機嫌伺いに行く。いくらブサーを鳴らしても応答が無く、
合鍵で入ろうとしたら、ドアが開き「熱があって寝ていたよ」とふらふらと起きてきた。
渡す物を渡して「ゆっくり休んでね~」と早々に引き上げる。
ひと月も妹の世話をして帰るなり「生きてるうちに釧路の友達に会いたい」と 
更に出かける気満々だったので、具合が悪くなったと聞きかえって安心した。
夫を女手ひとつで立派~(クリクリッパア~)に育て上げた静さん、
どんな状況の中でも自分自身を凛と保ち、下手な同情や余計な世話を嫌い、
「人の世話にならない」「自分のことは自分でする」「人の役に立つ」という姿勢で
86まで生きてきた。10年前姉妹や友人のいる住み慣れた釧路を引き払い、長沼に来て私たちを支え続ける。
「心配だから泊まろうか?」と提案しても「人がいるとかえって落ち着かない」と言う。
数日後、「左の手足の痺れが取れなくて病院に行ったら恐い事言われて検査することになって夜も眠れない」と
気丈な割りにはイワレ弱く、ちょっとした事で死ぬほど落ち込む。
「病院は最悪の事言って不安にさせるのが手口だから」と知っていながら毎度同じパターンを繰り返す。
根菜と海草と小豆、炒り玄米やこんにゃくを差し入れに持ち、大かぶ薬湯を紙袋に詰めて訪問。
片手鍋に薬草をひとつかみ入れて煮出した液で足湯をしたらたちまち足の痺れが緩和し、血液が流れ
出して手が痒くなってきた。足湯しながら東城さんの自然療法の本を声を出して読み上げている。
手当法や食事法を確認しながら《少食に良くかんで自然食を実行すればふしぎな程早く治ります》という行を
特に大きな声で読み上げて、たちまち元気を取り戻した。  大正の女単純明快矛盾なし。