大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

母心 パートⅡ

2010-11-16 | 日記
「かあちゃん、あのさ、送ってもらったカボチャのポタージュ、まだ大丈夫かな・・」
「ん~?匂い嗅いで、舐めてみて、身体が拒絶しなけりゃ感謝して食べなーー」
「あ、そうか・」「それでお腹痛くなっても、タマに身体の中の大掃除さ♪」
娘や息子に時々送る荷物の中身は、だいたい大かぶの賞味期限切れ納豆・麺類
泥つき野菜。比較的時間にゆとりのある息子はそれらをなんとか工夫して
食生活を営んでいるらしいが、娘にとってはアリガタ迷惑らしく「なに必要?」
と親心全開にして打診しても「りんごジュースだけにして」とか言われてきた。
先月、娘の生活実態を垣間見た後は「なるほど」と合点がいき、カボチャやとうきびを
1-2回分のスープにして板状に冷凍したものや、毎日のおかずをチョコチョコと
冷凍にして送ってみたところ、意外に早く食生活が意欲的な方向を向いてきた。。。
「一日一回 自分の為にごはんつくりなさいよー」と娘の心が弱くなったときに言い続けていたが
本当は料理好きな娘が「元気になったらね、、」と更に弱弱しくつぶやいた。
(え?)今これを放って置けば魂抜けて見かけだけの女になりかねない・・一大事・・
『食生活を自分の手に取り戻して甦る』と娘の復活を賭けて母は泥付野菜と共に上京したのだった。
あれ、、玄関横にATM装置がある・・と思ったらそこが娘宅の台所で、母の板状の胸はキュンキュン。
過去に送った味噌、塩、梅干し、、開けた様子もなくキッチンにきっちーんと片付けられ・・更に板が痛みキュンキュン。
めげずに小さなシンクと小さなレンジの前で米をとぎ泥付き野菜を洗って切って煮て焼いて・・・・・
「おーーーできるじゃないか、このキッチン、模型じゃなかった!」夜会社から戻る娘を待つ。
塩だけで調理した野菜のそれぞれを、まだ会社の顔を残しちょっとすました娘がバクバクがつがつ食べた。
いつも味の濃い外食が多いだろうに、こんな素朴な野菜の味に身体は素直に反応している。それを確認。
母親として毎日でも食事を用意してやりたいが、娘はこれから自分の家族を持ち、その家族のいのちを預かり
妻として、母として、時にどんな台所であろうとも、そこで愛の実践をしてゆく『女性』としての大仕事が待っている。
今はまだその喜びを知る由もなかろうが、『食は愛』まず自分を愛することから初めてほしい。

秋の空に 七色の虹の橋!

母屋の屋根改修



大きなかぶ 水源地の様子 秋は落葉でびっしり!




おおうばゆり