大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

秋も深まり、農作業も終盤 稲架掛け米の脱穀

2012-11-06 | 食生活
夏の日差しを和らげてくれた窓辺のぶどうの葉が色づき、秋が深まる。
朝晩に薪を焚くと 天井に張り付いて生き残っていたハエが我が物顔で飛び回る。
針仕事する手元でふんふん。顔の前でフンフン。「来ないでーー!!」と一喝
しばらく離れるが また繰り返す。犬のようだ。(なんだっつーーーーの!)
カメムシも家の中を飛行し こちらは音も無く壁や読みかけの本の上で休む。
「居た居た・・」と捕まえると あの強烈な臭いを放つ。 「もー!」 
嫌われても嫌われても 少しも気にしない精神力があっぱれだ。


はざ掛けの稲の脱穀が終る。
去年、男4人掛かりでも大変だった足踏み脱穀機が 今年は楽々電動脱穀。
山崎さんが 脱穀機にベルトをかけて モーターで回るようにしてくれたのだ。
去年は 気の遠くなるような手作業の手間暇にオジケヅイタが 今年は余裕だった。
 10月の最後の日曜 札幌から何組かの家族がやってきて、お父さん、子供たち 果敢に足踏み脱穀体験。
 お母さんたちは すずめが散らかした落穂を おしゃべりしながら手でしごく作業。
 まるで、大昔の光景だね、と弥生時代(か?)の女になりきる。
 
そのあとは女の細腕ひとつ、稲をブルーシートに適量載せて、そりを引く要領でずるずると脱穀機まで道のり10mを運ぶ。
モーターのコードをコンセントに差し込むとぎゅーんと回りだし、ばばばーー!!としごいていく。
稲の束が揃っていなくてもしごき方のコツが身体で分ってくると早い。
しごいた稲わらは またブルーシートに載せて堆肥場のそばに運ぶ。あとで細かく刻むのだ。
運んで、しごいて、わらを片付ける。 これを繰り返す。昼過ぎからはじめて暗くなる前に脱穀終了。
軽トラでいっぺんに運び切ってから、やるほうが早いかとも思ったが、ブルーシート方式がよかった。
小さな力で何度も繰り返す方法は疲れない。瞬発力衰えたおばさんに適す。
それにしても 電気の力は本当にすごいが、一枚のブルーシートの働きっぷりには惚れ惚れする。
次の段階は しごいたモミの山に混じったわらや草などを除けてから トウミにかけてきれいにする。
その状態で保存する。 モミをモミ擂り機にかけると玄米。 
玄米を精米機にかけて皮をすっかり剥いたのが白米。

ふーー やれば終る。必ず終わる。 今日の小さな達成感を ひとつ身体に刻んで明日に向かう。
シベリアから白鳥の家族が帰って来た。田んぼで羽根を休ませている。

稲架掛け米の脱穀 10月28日みんなで脱穀体験!