大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

今年の田植えも済んで

2015-06-21 | 
家の前のニセアカシアが一斉に咲いた。
朝の空気が花の香り一色だ。
周りの農家から半月も遅れてようやく田植えが終わる。
今まで4年間米を作っていた田んぼが 「基盤整備」という政策によりお休み。
6枚だった田圃を大きな2枚の田んぼにする。
大きな機械を持っている農家なら こうすることで作業効率がぐんと上がったり、経費下がったり?
大きな機械を持たない大きなかぶは「そんなことしてもらわなくていいんですけど・・」と言いたいが
地域の中では自分だけそういう訳にはいかないナンジャラ・カンジャラがあるので
そこは、そこそこ折り合い付けて、前を見て進むだけだ。
農薬使わずヒエだらけにしているうちの田んぼを、周りの農家は、黙って見ていてくれる。それだけで感謝がこみ上げる。
しかも、去年の秋なら、あまりに広い大豆畑の大豆をシコシコ手刈りしていたら、それを見かねた地区の人が
大きなコンバインでザザザーっとあっという間に刈ってくれた。一ケ月半は掛かるかと思ったのが半日だ。 無言。。。。。。
 今年の田んぼは去年初めて稲を植えた2ヘクタールの一枚と、国道をはさんだ向かい側の同じく2ヘクタール1枚。
わかりやすく言えば一枚が100Ⅿx200Ⅿの田だ。苗を植えた時その表面が均等に平らに代掻きが出来てないと、
ある場所は深水になって苗が水に沈んで窒息してしまい、ある場所は丘になって水がない状態になる。
チョンスが親方にダメ出しされながら何とかやり切ったが、均等に整えられるようになるにはまだまだ修行がいる。
「代掻きが一人前に出来るようになるのには10年掛かる」と この道50年の前田さんに言われたが新米百姓には至難の業だ。
毎年毎年、「またここが失敗、あそこが失敗・・・・」と失敗のオンパレードにもかかわらず、育つものは育ち、実るものは実り、
日々の食卓に食べるコメが無いという日が無い、という有難さ。 天の恵みとしか思えず。
10年たったらとおちゃん76歳。 かあちゃん69歳。 そこまでやって、やっとこさっとこ一人前の米農家の仲間入りか。。。。。。
気が遠くなるが、胸の奥がワクワクしてる。 可笑しいな。