大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

他が為に生きる

2015-08-02 | 日記
どくだみが白い花を咲かせた。ウツボグサも穂先に小さな紫色の花を広げている。
ヒメジョオンの白、露草の青。あちこちに草たちがいのちを燃やす。
春先 珍しく花の苗でも買ってきて植えようか、と思った場所に、草が競い合うように芽吹いた。
人の家らしい花壇をつくるために、草を一網打尽に抜き取ろうと思いながらうっかり時間が経つ。
その草たちが可憐な花を咲かせて、結局わが家は野草が似合いの場所なのだ。
本をめくれば、各々の草は ガンに卓効のあるスギナや、藤の蔓のこぶ、呼吸器系には
オオバコ、しそ、 消化器系にはゲンノショウコ、循環器系のアカザ、なずな、みつば、よもぎ、
皮膚科にはセリ、どくだみ、婦人科にタンポポ、、、、、その他泌尿器系、歯科、眼、耳、喉、、、、、
ありとあらゆる、人の体に対応する草が庭で生きていた。
植物は酸素を放ちながら 尚自分のすべてを動物に食させて動物を生かす。
牧草は牧草だけで 牛や馬や羊や山羊の血となり骨にまでなる。
米や野菜は人の精神と肉体を正常に育む。
他の存在を健康に生かし切るために自分の一生を生きる。 
当たり前で最も幸福な生き方を易々とやってのける。 
悔しいくらい素敵だな。 自分にもそんな生き方の記憶がどこかに眠っているのだろうか?



  自然栽培(無肥料・農薬、化学肥料不使用)の野菜たち