大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

マオイ山の石

2015-08-12 | 日記
暑かったーーーーー!
注意報まで発令された5日水曜日、5人の乙女が、畑の石拾いに来てくれた!
朝のテレビが気温上昇をこれでもかと言うほど繰り返すので「今日は、止めときましょう」と
連絡する間も無く、皆さん勢ぞろい。 恵庭から札幌から苫小牧から・・・
わざわざこんな日に、パンパンの笑顔で、やる気満々で、手弁当で来てくれた。
「石が多くてサ」とぼやいた夫に 乙女の一人トモちゃんが反応し皆に声掛けしてくれたのだ。
マオイ山の裾を切り崩して畑にしたこの場所は、15年前一目で気に入って借りたものの、
石だらけで表土も削り取られて、野菜の栽培にはかなりの土壌改良が必要な状態だった。
初めて借りた農地で、うれしくて、ハウスを建て、川から水を引き色々試したが力尽きた。
土壌改良するためのまとまった資金が有るわけでもなし、結局山羊と羊を放しておくことにした。
毎年年末に地代の10万円が農協の口座から引き落とされるその日が近づくと、どうやって工面しようか、、、
と、夫は宙を仰いで腕組みし、妻は(何も作らないんだから返せばいいのに・・)とひそかに念じる。
しかし、不思議なことにその日になるとどこからか10万円が集まって引き落とされ、それが15回続いた。
だから、なんとなく、自然に、『この土地は私たちと共に在りたがっている。。。』と思うようになった。
そして、全く経済効果は無いけれど、そこで山羊と羊が草を食む風景があるだけで自分たちがどれだけ癒されているか。
何も育たない、と思っていたが 見ればヨモギやセイタカアワダチソウが群生する薬草園だった。
ここに栗や葡萄や林檎や梨の木を植えて、来た人がその木陰で果実をほおばり談笑し、瞑想・迷想好き放題、、、
色々メンドな事有っても、その実を一口食べれば元気万倍、泉のように知恵が湧き、がははと笑って生きていく。
っと・・そんな仕掛け創りの夢を見る。想像しただけで笑える。にやにや、むふふふ、けけけけ、くっくっくっ、、、、
  ふと、長沼17区120周年区史の中に登場する功労者アイヌの酋長 鳥井シュウシロウ(志有四朗)を思う。
その頃、この辺りを「配田内」と呼び ハイタとはアイヌ語でイラ草。 ウシュ(取る)ナイ(沢) の意味だという。
我家の周りに群生するイラ草を見るたび 酋長が大事にしていたこの草を まだ生かし切れてはいないが
ここで生きる人々の健康と幸福を願う気持ちは酋長から細く長く、途切れずに自分たちにつながっているのだろう。
 突然現れた 5人の石拾いの乙女たちは、酋長からの暑中見舞か、、、。。。
  はたまた、想像して笑ってばかりいるんじゃない!ハヨ動け!との激とばしか・・・・どちらにしてもああ可笑しい!!




マオイ山から 恵庭岳を観る
                                  

  



     国有林内の桂の祠