・・・私の住んでいる名古屋地区も浜岡原発の停止でこの夏の節電が重要になってきた。
テレビや新聞のニュース解説を見ていると、家庭での節電が重要な計画停電防止対策であるという内容の番組や記事が流れています。
解説者の述べる家庭での節電対策は夏の冷房の設定温度を上げるとか、不要なコンセントを抜く、・・・・などの方策を述べていて、どこかで聞いてきたことの受け売りのようなことを解説していました。
・・・昔、私がサラリーマンをしていた時に、小さな工場を運営していた時、節電についていろいろと実験したことを思い出しました。
工場も、家庭も契約電力利用というものがあります。
工場は月当たりの使用KWHの過去一年間での瞬間消費電力量が契約電力量になり、
家庭の場合は契約アンペア数が契約電力量になり、普通家庭で10A~60A程度だと思います。
電力会社はこれらのユーザーに対して、過去の実績から、ある量までは安い料金で、それを越して量が多くなると単価が高くなるシステムです、下記にその一例を示します。
契約電力量と単価料金
単位 | 料金 | ||
最低料金(最初の15kWhまで) | 1契約 | \294 | |
第1段階料金 | 15kWh超過120kWhまで | 1kWh | \17.77 |
第2段階料金 | 120kWh超過300kWhまで | 1kWh | \23.20 |
第3段階料金 | 300kWh超過分 | 1kWh | \24.92 |
上の表の例を考えた場合、120KW,300KWが単価が高くなる区切りの電力量なのです。
特に、120KWを超えると電力料金の単価が急に30%も高くなります。
この値を超えないように、上手にコントロールするようなことが、今の世の中では、発電会社側からは、日本全体で考えた時の消費電力が発電可能量を超えなくし、結果、停電を防ぐ対策になり、且つ、そのことが消費者にとっては節電対策になるし、家計の節約にもなるわけです。
工場では、高電圧料金体系と言って、過去一年間の一番高かった電力量を基本にその月の電力使用単価が決まるので、毎月、その値を超えないように消費電力を抑えることが電力料金を引き下げる対策になります、
家庭での場合も工場と量は違いますが、電力料金体系から云って、ほぼ同じ対策が効果的かと思います。
・・・工場の過去一年の最大電力量(30分間の電力量の平均値最大値)をその時の消費電力を超えないようにするために、工場では何を対策としたかというと、
まず、その時々の消費電力量を工場で働く人全てに見えるようにしたこと、
次に、消費電力が瞬間的に過去最大値を超えた時に、超えたときから30分間の電力量の平均値が、その最大値を超えないように、すぐ警報ランプで工場内に知らせてあらかじめ決めてある、電力を下げる対策をとるようにしたことです。
即ち、節電対策も大事ですが、自分たちが今消費している電力が、どんなレベルの電力量かを見えるようにすることが対策として、一番重要なのです。
家庭では多分、数千円の設備投資で、その家庭での瞬間使用電力量を見えるようにすることは可能と思います。
これをぜひ、日本の全家庭でやると、各家庭はかなりの電気代の低減になるし、全国的に見た時に、国の重要な節電対策になると思います。