・・・日本の経済の状況というのは、何となく感覚的にわかっているつもりですが、実際の数字で把握することはしていない。
昨日の新聞の囲み記事に経済を感覚的に考えるのでなく、デフレなどの経済課題の疑問を考えるときは是非、「労働経済白書」を読むことを進めると書いてあったので、早速インタネットの厚生労働省のホームページから、ダウンロードして、「労働経済白書」の数値だけ見てみた。
スクロールしながら見て、その中で、私の興味のある数値をコピーして、幾つか紹介します。
上は、ここ十年くらいの労働賃金の国際比較です。 アメリカと日本と韓国の賃金はほぼ同レベルなことが分かります。ただ、ここ数年は円高で日本の賃金が約20パーセント高くなっていることが読める。 それでも、ドイツの場合は、日本より30パーセントは賃金が日本より高いようです。
これが一番驚いた数値ですが、日本はここ約30年間、労働者に支給される全体の賃金総額は変化していないことです。 即ち、年齢と共に賃金カーブによって、給料は少し上がるが、実質労働者全体賃金は上昇していない、にもかかわらず、一人あたりの企業利益は2.4倍に増えていることです。 上昇したのはここ10年くらいで2.4倍に変化しているようです。
私たちの年代が、入社して間が無い時の賃金の上昇率は今更ながら驚きます。 1974年に32.9%も上昇していたことです。 最近十年は1.5%程度の上昇で、労働者の支払われる給与総額は固定化されているようです。
ざっと、「労働経済白書」を読んでみて、こんな数値が色々あることが分かりました、にも関わらず、現在の日本の政治の方向が見出されていない事に、改めて、政治に不信を抱きました。