小樽のパパの子育て日記

日々のできごとを徒然なるままに2006年から書いて18年目になりました。
ヤプログから2019年9月に引越し。

路線バスで宅配荷物を運搬 雑感

2015-06-24 07:26:09 | インポート
こうした柔軟な発想は、人物金不足に悩む地方自治体にとっても大いに参考にすべき取組です。
既存の枠組みにとらわれることなく、限られたリソースを生かしてウインウインの関係を構築していく視点こそ、人口減や過疎化に悩む地方に求められているはずです。

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ヤマト、路線バスで宅配荷物を運搬 盛岡-宮古など

出典:日本経済新聞

岩手県北自動車(盛岡市)とヤマト運輸は3日、路線バスで宅配荷物を運ぶ「貨客混載」を始めた。車両の後方の座席を減らし荷台スペースを確保して、ここに専用ボックスを置き、荷物を載せる。バス路線の維持やドライバー不足の克服を狙っており、県北自動車の松本順社長は「サービス産業の活性化は地方創生のモデルになる」と強調した。

盛岡市と約100キロメートル離れた岩手県宮古市を結ぶ路線と、宮古市内と同市重茂半島を結ぶ路線で混載する。盛岡―宮古間は座席数を45から32に減らして荷物室を設けた専用車両を導入した。

これまでヤマトは宮古市内まで大型車で運び、重茂地区の担当者が市内まで荷物を取りに行っていた。混載で大型車の運行や地区担当者の往復が不要になる。「地区担当者は往復の約80分を節約でき、顧客との対面・ニーズ把握に充てられる」(長尾裕ヤマト社長)。

過疎化が進む中山間部の路線網維持が課題になっている県北自動車に、人材不足で悩むヤマトが提案した。みちのりホールディングス(東京・千代田)傘下の県北自動車は「同じグループの福島交通(福島市)などにも広げたい」(松本社長)と話している。

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人口減や過疎化はその地方に所在する民間事業者には切実な問題です。
人モノ金といったリソースが限られる地方だからこそ、関係者がウインウインになるスキームを構築していくべきです。

例えばスクールバスに関する一つのアイデア。
学校統合が進み通学距離が長くなることによって、スクールバスの導入は今後必須となってきますが、このスクールバス経費は、遠距離通学児童・生徒のための通学対策として普通交付税により措置されています。

具体的に言えば、基準財政需要額の小中学校費の中で密度補正として加算されていて、財務省が定めた維持管理費は1台当たり約550万円。
単純にスクールバスが10台あれば5500万円の経費が国から措置されることになります。
年額5500万円あれば、民間事業者である例えばハイヤー協会に委託事業としてお願いすることだって可能なはず。
児童・生徒の安全が確保され、市の懐が傷まずに民間事業者に仕事を回すことができて雇用の確保にもつながります。以前に触れたふるさと納税のアイデアもそうですが、これからの時代、地方が生き残るためにはこうした柔軟(突飛?)で大胆な発想が少なからず求められます。さらにそれを実現するための所謂ノリの良さ。

実現可能なアイデアは、探せばあちこちに埋まっているはず。
自分の錆びついた頭では浮かんでくるアイデアにも限界はありますが、常にアンテナだけは張っていたいものです。