楽しい日々

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ぶんぶく茶釜

2016-09-18 23:50:35 | 日本文化
子供のころ ソノシートとという 絵本にレコード盤の簡易シートがついたものがあり
小学生だった頃 父がかってくれたものに ぶんぶく茶釜のおはなしがあった。

お話の内容は覚えていないのだけれど
茶釜に化けたたぬきが 声をだしていろりの茶人に はなしかける。
火にかけられて正体をあらわした狸が
命を助けてもらったお礼に 綱渡りの曲芸をする。
そんな絵と声とが 五十年たったいまも よみがえる。

いまでは 茶釜といわれても 子供たちは みたこともなく
曲芸とて 目にすることはなく
子供のお話にはならないのだろうと思う。

でも どこかで いろりの火を囲む時を 経験し
茶釜の湯でお茶を飲む機会をもち
狸という動物が 身近な生活にいた
日本の風景を味わえるところが
残っていて欲しいと思うのは 変人だからかなあ。

私が子供のころは 母の実家にいけば
冬はいろりがあり いつも茶釜に湯がわき
一服の茶に 祖母が目を細めていたので
ソノシートのお話は 現実味があった。
世のスピードに すべてを捨て去るのは 動物としてどうなのだろう。
秋になるこの時期になると ふと 思い出す。