オズマの部屋 -バス釣り・政治経済・クルマ等-

「バス釣り日記」が主題。色々な話題を中年オヤジが持論で展開。「真実は孤独なり」を痛感する日々。

【オズマレビュー】実写版『あしたのジョー』は,観る「覚悟」も必要だ。

2011年02月23日 05時43分00秒 | オズマの独り言
 2/20,梶原一騎作品を愛する男の一人として,『あしたのジョー』を観に行った。


新宿に行った。映画は6年ぶりか。

 一番近いところ,という選択肢で映画館は次のところ。


新宿ピカデリー。
いわゆる「シネコン」だ。
指定席なのでいい。


当然宣伝されている。

 さて,観終わって,以下の点が気になった。よい部分は後半に記そう。

【短所】
①矢吹丈が「ただの無口な少年」になっている。
 ジョーは,原作でもアニメでも「おちゃらけたり」して,場を和ませたり,孤独なんだけど,あえてそれを隠そうとするところがあった。だが,今回の映画では,子供たちとの接し方でもまったく「ジョーあにい」らしくない
 サチの「ゲタとばし」もなかったしね

②白木葉子がドヤの出身?....初めて聞いたぞ。
 この設定,無理がありすぎる
 葉子ってのは,ジョーに何度も「金持ちのお嬢さんのままごと」などと言われるぐらいに,徹底的に金持ちだったはず。しかも,それが他を寄せ付けないような美しさも伴って。それを感じることができなかった。

③物語があまりにも急展開
 130分程度という時間に縛られすぎたのか,とにかく急展開。ジョーはいきなり少年院に行ってしまうし,いきなりプロテスト合格。ウルフ金串のアゴは砕けないし....。
 原作を忠実に再現できるはずはないと思っていたが,ちょっとハショリすぎでは,と思った。 

④倍賞美津子さんは何のために....。
 出ているのかわからなかった。友情出演? 僕は倍賞といえば「美津子」なのである。倍賞千恵子じゃないのだ。好みの問題だが,美津子さんが好きなのだ。だが,声のない役だった。悲しいゾ。

【長所】
①丹下段平・マンモス西役が最高によかった。
 さすが香川照之だと思った。藤岡重慶さんを超えるのは難しいと思っていたが,まったくいい意味で裏切ってくれた。香川照之演じる「ケンキチのおっちゃん」はさすがである
 マンモス西役の男性(俳優名を知らない)もピッタリだった。声から風彩から,何から何までソックリ。文句なし

②力石徹もよかった。
 この俳優さんもよかった。力石の雰囲気がよくでていた。あの減量シーンもよかった。とにかくかっこ良かったな。

 しかしまあ,「感動のラスト」などと謳っているが,まったく感動しなかった。マンガとアニメの折衷案じゃないか。『ジョー2』のように,妙に陽気だったりしないし,力石の亡霊に付きまとわれても居ない。

 映画がおわった後は昼食である。新宿といえばここだろう。


そう,ドヤの雰囲気があるここ。

 まあ,原作を知らない人はどうぞ。知っている人は,あらかじめ「アニメともマンガとも違う」ことを念頭において

 そんなもんです。

 またしばらく映画には行きそうもないな。