■ 所在地 / 鹿児島県姶良郡姶良町下名
■ 竣工 / 1906年 ( 明治39年 )
■ 設 置 / 山田村兵事會
■ 登録有形文化財
山田の凱旋門は、がっしりと組まれた凝灰岩の石積みを梁がつなぐ。
その姿は堂々として、どこか誇らしげに見える。
「 頑張って来たな! 」 と、言っているように彫られた文字も村人を誇っている。
歴史的幸運もあって、戦勝を収め国民が湧いた日露戦争。
その勝利を称え日本各地で凱旋門が築かれ兵士たちを迎えたが、
東郷平八郎や大山 巌を輩出した鹿児島において、
一地方の村落で、これほどの門を築いてその凱旋を祝うことは稀なことであった。
明治38年9月にアメリカのポーツマスで結ばれた講和条約によって日露戦争が集結した。
その戦勝を記念し、帰還する出征兵士たちを歓迎する気運が高まった。
東京では10ヵ所を越える大凱旋門が用意され、元帥以下、兵士たちの凱旋を華々しく迎えていた。
このような動きは地方に伝播し、各地に凱旋門が築かれた。
山田の凱旋門もこの頃に築かれている。
その後、他の凱旋門がことごとく姿を消しているのに対し、
凝灰岩で精緻に築かれた高さ4.7m、径間2.7mの凱旋門は現在も姿をとどめている。
山田の凱旋門へのアクセス
山田の凱旋門へは、姶良町の山田小学校から山手に200mほど行った場所にある
山田公民館の裏に建っている。
駐車は、公民館の駐車場が利用できる。