海遊館のイワトビ展示。右下の巣にいるペアが、何やらアヤシイ素振り。
やっぱりタマゴがありました(寿)が、よく見ると、
えっ、タマゴに穴が! これって、孵化するの? すごいぞ!!
そこで、入場者が少なかったこともラッキーで、見張り当番の飼育員さんに尋ねてみました。必ずしもペンギン担当の方とは限りませんが、ご存じのはず。
そのお答えは・・・。ようするに、偽卵ですって。
産卵したものの、ケンカしたりしてタマゴの安全が脅かされるため、孵卵器に収容されたのだそうです。
殻だけホンモノ、中にはシリコンが詰まっている例のニセタマゴ。殻が一部剥がれてしまったのでしょう。抱卵個体が割れた縁をクチバシでカジカジしてました。
この状態のホンモノタマゴ(キング)を見たことがあるだけに、そっくりさに驚きました。
ニセタマゴにはだまされちゃったわけですが、観客に近いこの展示コーナーで産卵があったのは事実。これからも、いけるかも? 頑張れ、イワトビ!
ひよひよひよ~、ひよこがいっぱい。
バードランドには、人工孵化と育雛の様子を見られるラボがあります。
春ですから、いろんなひよこがいました。が、これは「ペンギンではない」ということ以外、何のコドモなのかわかりません。
電熱ライトの下でハドリングしているのが、食べてしまいたいくらい愛らしい~。
こちらはニセモノひよこの大群。ひよこレースの出番を待っているのです。
ボートン・オン・ザ・ウォーターは、きれいな流に架かる橋が有名です。その橋の1つから次の橋まで、どのひよこが一番速く流れ着くか、賭け金1ポンドで10ポンドがゲットできるチャンス!
というわけで、ひよこの腹には数字が書いてあります。
このひよこはアヒルのひよこ、らしいです。業者のおっちゃんは「ダックレースやってみんか~?ダックレースやで~!」と(英語で)呼び込んでいました。
レースの模様は、残念ながら見ておりません。滞在時間が限られていたので、ペンギン様のおわすバードランドまで小走りで急いでいたからです。
しっかり見とくんなはれ、換羽ビフォアー・アフターの標本でっせ。
バードランドのキング12羽のうち、換羽前が1羽、換羽中が3羽、残り8羽が換羽済みでした。
かなり揃っています。婚活には、換羽の揃い具合も大切な条件らしいので、今期は期待できるかも?
ところで、これまでバードランドではキングがフリッパーバンドをつけていないことがありました。今回も、全員バンドなしでした。
バンドをつけていても説明看板と反対側についていたり、違う色がついていたり。
日本では、めったにお目にかからない現象です。
もしマイクロチップを使っているのなら個体間違いはないでしょうが、観客サービスという点でいかがなものでしょう。
でも、誰も気にしてない(看板見てない)ようでした。
サカナそのまま動かさんといてや、よっしゃ、あんたうまいやん。
素人アシスタントからサカナをもらうキング。
日本のペンギン施設では、キングペンギンは見知らぬ人に対して神経質という評価が一般的です。
海遊館での話ですが、ペンパレ用にいつもと違う色の上着を着た飼育員さんを、「えっ、あんた誰?入ってこんどいてや」とキングが警戒するのだそうです。
「なんや、いつものお兄さんかいな」と慣れるまでに、しばらくかかります。
ですが、バードランドでは、新顔の人間を警戒する様子はありません。参加者は、うれしいですよね。
ただし、出来が毎回変わるアシスタントよりも飼育員さんの方が確実に給餌が上手なのは知っているらしく、ご覧のように人気は飼育員さんに集中しております。
そこのけそこのけ王様が通る。
行列状態のキング、そのわけは銀色に輝くバケツです。
まるで「ハーメルンの笛吹き」か「金のガチョウ」のごとく、バケツと共に歩む王様方。バードランド名物、午後2:30のフィーディングタイムです。
キングたちは飼育員さんとアシスタントを出迎えに集合し、そのあといっしょにプールに向かいます。
プールでは主にフンボルトへの投げ込み給餌が行われて、そこではキングは見てるだけなんですけどね。
バケツを持った人が、飼育員さん。短パンなのが、日本ではちょっと考えられません。皆さんなら、日本における同様の場面でどのようなコスチュームが採用されているか、よくご存じですね。
後ろに続くアシスタントは、一般参加の人。この日はおじさんでした。筋金入りのペンギン者と見ました。有料予約制で、この体験ができます。
おまえ百までわしゃ九十九まで、ともに白髪の生えるまで~。
ペンギンに白髪は生えるのかどうかわかりませんが、ただ今世界最高齢のキングであるミッシーちゃんと、御伴侶のセス君。
一番手前にいるのがミッシーちゃん、その向こうに同じ向きで並んでいるのがセス君。仲良し夫婦です。
ミッシーちゃんは1982年にバードランドにやって来ました。そのときすでに推定年齢5歳だったので、今年で37歳という勘定。
セス君は1985年に来園。推定年齢は35歳。映画『バットマン リターンズ』に出演した、こちらもワールドワイドにセレブなキングペンギンです。
長崎ペンギン水族館の故ぎん吉君が世界最長飼育期間39年9ヶ月の記録を持っていることはご存じないようで、ちょっとクヤシイ。
ぎん吉君も野生個体だったので、「年齢」だと40歳は確実に超えていました。
ですが、まだまだ若いご両人。昨年も無精卵ながら産卵しました。今年もやる気満々の様子。ぎん吉君の記録を抜くまで、元気に頑張ってほしいものです。
「ちょっとだけやで。ホンマはあかんねんで。」
ありがたくもお子供衆になでられてくださるバードランドの王様。
ちゃんと、「ペンギンに触れたりエサを与えたりしないでください」という立て札があるのです。
でも、次から次へと、「あんたらえ~かげんにし~や~、さわり放題やん」と思う状態になっていました。
さすがに休日は人が多いので何かやっても目立たないからでしょうか?
バードランドは、イギリスの有名観光地、海外旅行ツアーにはほぼ必ず入っているコッツウォルズ地方の村、ボートン・オン・ザ・ウォーターにあります。
イギリスでキングペンギンを飼育しているのは、こことスコットランドのエディンバラ動物園だけです。(日本にはキング飼育施設が20以上あります。)
バードランドの有名人・キングペンギンのスパイク君はフェイスブックを開設しております。「いいね!といっています」人の中にペン友さん(日本人)の名前が出ていることもあります。
イギリスのCMや広告などにキングを使う場合、ほぼ全てがスパイク君がモデルを務めているそうですよ。
スパイク君のフェイスブックは「Spike the King Penguin」で探してみてください。