さて、寝転んだら上下でクッキリ2色に分かれたこのペンギンさん、どなたでございましょう。
って、アデリーペンギン特集なんだから、アデリーなんですが。海遊館の若鳥様でございます。
黒い足裏がキュートです。成鳥(オトナ)も足の裏は黒いです。
ドキュメンタリー写真ふうの顔ですが。オトナとどう違うか、おわかりでしょうか。
前回の写真と比べても、ちょっとわかりづらいかも。すみません。次回出しますオトナアデリー写真と比べてみてください。
「えっ、なんなん?なんかうしろにおるん?」
キングが注目するのでちょっと慌て気味なアデリー、というふうに見えますが。もちろん両者に関係はありません。アデリーはたまたまだし、キングはそろって同じことをするのが好きなだけです。
アデリーペンギンを見られるのは、知る限りでは国内で海遊館、名古屋港水族館、アドベンチャーワールド白浜、鴨川シーワールド、八景島シーパラダイスの5ヶ所だけ。
わりと珍しい存在だと知って鑑賞すれば、お値打ち感が高まります。
「てっぺんだぜっ。」
旭山のペンギンプールに浮かぶ小島の頂上で気取りポーズを決めるこのペンギンさんは、さて何ペンギンでしょう。
「ひなたぼっこだぜっ。」
南知多ビーチランドのペンギン島にも、よく似たペンギンさんがいます。同じ島にいる仲間と、模様がちょっと違うようですが?彼らは何者?
まずは前回の正解から。キングのヒナちゃん、ハラはナナメこちらむいてます。見えているフリッパーは左フリッパーです。胸の左寄りをクチバシでちゅくちゅくしているところでした。
では、本日のペンギン問題の答え。
フンボルト亜成鳥(若鳥)です。孵化して2ヶ月ほど経ち、もこもこヒナのもこもこ幼綿羽が抜けると、こんな亜成鳥の出来上がり。
出来たて亜成鳥はふんわりと柔らかい色合いで、トレードマークの胸1本線がありません。また、顔の白線もピンク色部分も見られません。
ほっぺの色は、白っぽいグラデーションからだんだん黒っぽく変化していきます。オヤジっぽい顔になることもあります。でも、胸の1本線はありませんので、見分けは簡単。
全体が成鳥と同じ模様になって1本線が出るは、次の換羽時(たいてい夏)です。
冬だ! 雪だ! ペンギンだ!というわけで、キングの絶好シーズン近づくこの頃。雪景色の旭山ヒナちゃんです。
さて、ここで問題です。このヒナちゃんは、どちらが前(ハラ側)でしょうか。
「おいでやす。」 「はあ、おじゃまさせていただきます。」
ではありません。ちょっと緊迫した場面です。
奧にいる2羽は、白緑ちゃん(左)とピンク君のペア。ピンク君は、産みたてタマゴをかくまっております。
そこに近づく青白君(左)と黄色君の同性ペアは、好奇心というよりも、タマゴを狙ってるんじゃないかと思われる勢い。
キングペンギンは子育て欲が強いようですが、ときどき極端に子育て欲の強い個体が見られます。他の種のヒナでも奪って我が物にしようとするような行動も見せるそうです。
そんな強欲ペアは、子育てペアの妨げとなるのでバックヤードに退場か、ワケあり親に代わってプロの子育てを任されるか、どちらかだったりします。
写真の彼らは、確かこの次の年くらいには産みの親白緑ちゃんが高齢のためタマゴを引き受け、いい仕事をしたはずです。
「んんん、ん~~~~っ」と気持ちよさげにノビのフィニッシュを見せる登別王ピンク君。
高貴な王様からひょうきんなフンボルトまで、ペンギンのノビのスタイルはだいたい同じです。
ラストはまっすぐに伸ばした身体をややS字にして、目をむきます。王様の眼ヂカラを、とくとご覧ください。
「あの茶色い大きいの、何?」 「別の種類ちゃう?」 「お年寄りやで~。」
海遊館にモコモコ大キングひなのいる間、常に聞こえてくる声です。あるいは、「ヒナやん。」 「え~っ?うっそ~。」
ま、ヒナちゃんは気にしてません(たぶん)、うに~っと気持ちよさげにノビをしました。お母さんが隣にいるので、安心しているのですね、きっと。
ヒナちゃん、お母さんにおなかをくっつけて、首を後ろに回してお昼寝を始めました。これまた論議を呼ぶ姿でございますが。
私としては、お母さんキングの育児疲れが色濃く表れたお顔のシワがとても気になります。
「出番出番。」 急ぎ足でパレード会場へ向かう登別の白ちゃん。うら若き姫様ペンギンです。
大勢の人を前に、厳しい表情?で何か言いたげな白ちゃん。
「ええか、マナーを守れん人間は、ウチがつつくで!」
とか言われたら、悩みます。つついてほしいけど、ダサいことはしたくない・・・。
なお、私はキングペンギンに足を踏まれたのと、フリッパーで身体に触られながら1周されたのとを密かな自慢のタネにしております。
いずれの場合も、じっと立っていたあるいはしゃがんでいたら、お散歩王御自らの接近という栄誉に浴したのでございます。
「う~ん、なんでやろ。サカナ、どないしたんやろ。」
いつも飼育員さんの手からサカナをもらうキング。だからなのか、特に園館生まれで若い個体は、『手からサカナが出てくる』と思っているようなフシがあります。
越前松島の若姫様(当時)は、お散歩で解説する飼育員さんの手を念入りにチェック中。
何も出てこないのがフに落ちない様子が、全身にみなぎっていました。
「ん~、ヨン君の方がええかも~?」 と言っているような、真ん中の個体。右のゴバン君はまだ諦めてませんね。ですが、たいていはこうなります(下写真)。
キミたち、それでいいのか?! つまり、3羽全員オスなんです。
大柄なヨン君は、紅一点ハッちゃんのカレなんですが・・・。
ときどき争奪戦に参加して小柄なロク君をくどき、こんなふうにご満悦だったりします。ハッちゃん父のサン君につきまとわれていることもあります。
王様の人鳥模様はフクザツです。
「みたってや~、この冠羽。ミナミとは違いまっせ~。」
ふたたびキタイワトビペンギン。イギリスはスコットランドのエディンバラ動物園です。
前回のミナミイワトビのオレンジちゃんはまだ若いので、冠羽はさらにひかえめですが、オトナのミナミイワトビと比べても、このキタイワトビの冠羽はハデです。
水に濡れた後、強風にあおられたら、ご覧の通り。落ち武者も驚くザンバラ髪。
スーパーハードで固めなくっちゃ。
「越前ミナミイワトビ一家のモンだす。どうぞよろしゅう。」
本当に一家なんです。越前松島水族館のミナミイワトビは、両親と子供3羽の家族でお客様をおもてなし。
上の写真は末っ子のオレンジちゃん。
どっしりしているのは、たぶん母様。奧にいるのは、第一子の白ちゃんか、次のムラサキ君。
キタイワトビよりも小柄で、飾り羽が短め。野生生息地は、「ミナミ」の名の通り、南寄りです。ってことは、より寒さが厳しいエリアに住んでるということです、南半球ですから。
「ふっ、やっぱりアジはうめえぜ。」
京都市動物園のキタイワトビ、ギンちゃんの在りし日のお姿。
キタイワトビは黄色い眉の後ろに揺れるゴージャスな飾り羽が特徴なんですが、個体差がけっこう大きいようです。
ギンちゃんは・・・お年寄りなので、すこし「うすく」なっているようです。(撮影時30歳超え)
「ウチらは何ペンギン?」 「え?顔が小さくてわからん? ほな下見たって。」
豊橋総合動植物公園のんほいパークの、さて何ペンギンさんたちでしょうか? 下の写真でお顔をとくとご覧ください。
目の上から側頭部を通って胸につながる白線が細い。クチバシの付け根がピンク。胸に黒一本線。それは、
フンボルトペンギンでした。
3枚目の写真は京都市動物園旧ペンギンプールで写したガマ君。堂々とした体格のもてオスなんですが、顔の白黒模様が「ふにょり」としたラインで、ちょっと困り顔に見える?
野生生息地は南米チリやペルーの乾燥した海岸。日本では最もポピュラーなペンギンですが、野生では数が減って絶滅が危ぶまれています。
フンボルト、マゼラン、ケープは、ガラパゴスペンギン(写真持ってない)とともにフンボルトペンギン属。よく似ています。
体重は、小柄なガラパゴスを除いて、4~6キロくらい。ですがペンギンは伸び縮みも体重増減も幅が大きいですから、もっと大小あるかも。
私の観察では、日本で見るフンボルトは身体の大小差が大きいようです。また、フンボルトのクチバシが3種の中では一番大きく、マゼランが一番小さいように思われます。