Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

三種三様を吟味する

2008-01-10 | ワイン
2007年産の三つ目のリッターヴァイン、もしくは八種類目のリースリングワインを飲んでいる。

店先で飲んだ際は、喉飴を食べた後なので苦味すら感じて、その後も自宅でもそれに近いものが気になった。反対に、この醸造所の特徴である旨味が嫌味として浮かび上がっていたので否定的な印象を持った。

しかし、いまこうして燻らすと新車の天然レザーのような匂いがなかなか想像を羽ばたかせる。夕食前から少し胸がムカついていよいよ飲み過ぎかとも思ったのだが、このワインの酸もなかなか強く少し胃に沁みるのである。

その酸を感じると、あの苦味はどうしても後ろに追いやられ、むしろ和菓子の旨味のようなものを感じるから不思議である。

先日までの飲み過ぎの原因には、リッターヴァインの割安感に加えて、新鮮なワインの持つ清涼感が大きく寄与していた。その中でもA.クリストマン醸造所のそれは、アルコールが押さえてあって、柑橘系清涼飲料水の様に幾ら飲んでも飲み飽きず、喉も渇かない秀逸さがあって病みつきになったのが理由である。それに比べると、半パーセントアルコール度が高いフォンブール醸造所のそれは、量が押さえられる傾向があった。

それらに比べて、これの特徴は、後味に締まった苦味がある分、時間的な変化が長く味わえるワインである。少なくとも今の時点では、このメンソール系の乗る辛味はそれほど否定的な要素ではない。苦味のあるレヴァーなどには合うのではないかと、試してみたくなった。

葡萄は、買い付けしたものと自己栽培のものを含めて、ダイデスハイム・ルッパーツブルク圏内のぶどうと言うことで、比較的安心して愛着を持って楽しめるものである。上の良さは、仕込みの良さによる特徴であり、反対に苦味にはどうしても逃れられない葡萄の劣化のようなものを感じる。手済みかどうかは確認を取っていないが、種などが交じった苦味かもしれない。それでも清潔感があるのは葡萄が腐敗しにくかった摘み取り時期の気候があるに違いない。

簡単に現時点で纏めると、酸の美味さでクリストマン、飲み甲斐のあるフォン・ブール、味の濃くではこのバッサーマン・ヨルダンとなるだろうか。

因みに価格は、全て一リッター6.50ユーロで揃えてきている。
コメント (2)
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