Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

魔物が逃げ隠れるところ

2008-01-16 | 雑感
ヒラリーと言えばやはり先週亡くなったエドモンド・ヒラリー卿である。決して、大統領候補ヒラリー・クリントン女史ではない。

既にこの訃報は世界中に流されて周知であるが、特にアポロ月着陸のネイル・アームストロング船長の言葉や業績と比較されるとき、改めて第三の極の登頂が二十世紀後半で大きな意味を持ったことが知れるのである。

比較されているのは其々二つの台詞である:

That's one small step for a man, a giant leap for mankind.

We konocked the bastard off.

月旅行は、中国人が計画しているように、近々行なわれて、再びその意味が考察されることがあるかも知れない。この言葉の通り、ワンステップであり意訳すると捨石となるようなものかも知れない。

しかし、エヴェレストは、他の二極以上に、今やヒラリーがザイルを率いた頂上直下のヒラリーステップですら固定ロープが張られ、延べ三千六百八十人が右往左往した。一日の最高記録は、2003年5月22日の百十五人と言うからマッターホルンの最盛期の一日のようである。二十五年後に無酸素で成し遂げたメスナーと揃って、ネパール国王に直訴したが、首を縦に振って答えられた入山制限も未だに実現していない。経済効果には替えられないのである。

神聖な山には、魔物が住むようになったのだろうか?ヒラリーとテンジンがやっつけたものは一体なにだったのか?

二十世紀後半を象徴するのは、極地競争で遅れをとった大英帝国のために成し遂げた一つの「終焉」であったように思われる。

and in the process I found my own voice.

そして今このように、ヒラリー・クリントンがニューハンプシャーの予備戦勝利宣言で語る。そこには、二十世紀の魔物が逃げ隠れしているのではないだろうか?
コメント
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