グーツヴァイン(GUTSWEIN)と言うカテゴリーのドイツワインがある。これは名前の農園を表わすグートが示す通り、高級ワイン団体VDPが独自に基準を設けた醸造所のハウスワインのカテゴリーである。先日の記事でVDP会長が高級ワインへの入門者に進めるカテゴリーである。
一本五ユーロから八ユーロ台が一般的な価格帯である。このカテゴリーへの自主基準は、一ヘクタール当たりのワインの収穫量を75ヘクトリッター以下と定めている。これは最高級のカテゴリーグランクリュもしくはエルステスゲヴェックスが50ヘクトリッターと比較しても二分の三にも至らない収穫制限である。価格は、それらが二十ユーロ以上から六十ユーロ台まであるので、面積あたりの経済からすれば大変収益率が悪い。
それならば購入者にとってCPが高いかと言えば決してそのようなことはないのである。なぜならば、土壌が違うからである。つまり地所によってはそれほどに経済価値が異なるのである。
もちろんこのカテゴリーには、最上級カテゴリーのような「手摘み」、「伝統的製法」などの細かな制約はないが、上の収穫量制限から大切に醸造して売らないことには経済的収支が合わなくなるのである。
さて、2007年度産のこのカテゴリーでは、フォン・ブールの7.7ユーロのものとA・クリストマンの8ユーロのものを比較試飲した。前者はキャビネットクラスの同カテゴリーのものに比べて飲みやすく快適なリースリングであるが、ミネラル成分が浮かび上がって来ない限り、個性が薄く飽きが来るかもしれない。後者は酸の香りが強くリンツェンブッシュの土壌の個性に極似している。しかし、時間が経つとどうしても残糖感などが出てきて、11度アルコールの弱いワインの欠点が出てくる。前者の上手に醸造されたワインに対して後者は素直に風味よく醸造されているのが特徴である。
総じて、現時点では価格が廉くアルコール11.5度の前者の方が酒飲みには明らかにお買い得で、質は後者が上回っているので同価格なら後者の方が初心者には価値のある参考になるワインである。
しかし、双方ともリッター瓶に比べて、1.6倍ほど高価であり、これを態々買うときにお買い得であるかどうかはあまり重要ではないかもしれない。また、この上のキャビネットクラスのワインと比較するとき、この価格帯のワインの存在価値はやはり薄れる。
一本五ユーロから八ユーロ台が一般的な価格帯である。このカテゴリーへの自主基準は、一ヘクタール当たりのワインの収穫量を75ヘクトリッター以下と定めている。これは最高級のカテゴリーグランクリュもしくはエルステスゲヴェックスが50ヘクトリッターと比較しても二分の三にも至らない収穫制限である。価格は、それらが二十ユーロ以上から六十ユーロ台まであるので、面積あたりの経済からすれば大変収益率が悪い。
それならば購入者にとってCPが高いかと言えば決してそのようなことはないのである。なぜならば、土壌が違うからである。つまり地所によってはそれほどに経済価値が異なるのである。
もちろんこのカテゴリーには、最上級カテゴリーのような「手摘み」、「伝統的製法」などの細かな制約はないが、上の収穫量制限から大切に醸造して売らないことには経済的収支が合わなくなるのである。
さて、2007年度産のこのカテゴリーでは、フォン・ブールの7.7ユーロのものとA・クリストマンの8ユーロのものを比較試飲した。前者はキャビネットクラスの同カテゴリーのものに比べて飲みやすく快適なリースリングであるが、ミネラル成分が浮かび上がって来ない限り、個性が薄く飽きが来るかもしれない。後者は酸の香りが強くリンツェンブッシュの土壌の個性に極似している。しかし、時間が経つとどうしても残糖感などが出てきて、11度アルコールの弱いワインの欠点が出てくる。前者の上手に醸造されたワインに対して後者は素直に風味よく醸造されているのが特徴である。
総じて、現時点では価格が廉くアルコール11.5度の前者の方が酒飲みには明らかにお買い得で、質は後者が上回っているので同価格なら後者の方が初心者には価値のある参考になるワインである。
しかし、双方ともリッター瓶に比べて、1.6倍ほど高価であり、これを態々買うときにお買い得であるかどうかはあまり重要ではないかもしれない。また、この上のキャビネットクラスのワインと比較するとき、この価格帯のワインの存在価値はやはり薄れる。