金曜日に写した写真や動画などを本人に送った。そして資料を改めて調べた。数年前に後続かトップロープで登った割れ目である。その難易度評価が分り難いからである。実際リードして登ってみると予定よりも大分苦労した。理由は中間支点の設置に疲れた。本来ならばこれほど容易な割れ目が無いのだが、自分の一セットしかもっていなかったので、必要な大き目の複数目が欠けた。だから下の機械式楔を回収して上に設置していく形で労力と神経を使った。
そのように下の楔を外して上に移動させることで、上の楔が完全に効かないと地面まで落下する危険が増えてしまうのである。それゆえに新たに上に設置する楔には完全が求められる。するとそれだけ腕力や脚力、体全身を使って不安定な場所での作業となり、体力が消耗していく。
だから仕方なく上からのザイルの張力を利用して休むことが必要になる。落下とは異なってある程度はぶら下がることが出来る状態だからである。最初から戦略的に、複数個の同じ大きさの楔を用意していたならば、上にひっかっけて休まずに登れたのであるが、全てが悪循環となる。それでも地面に叩きつけられるよりマシなので、確りと中間支点を設置してゆく。なるほど数があればそれを引っ掛けて、それにぶら下れば簡単なのだ。
さて核心部はいつものように被り気味で、割れ目の下の方に掛けていたのでは被りが抜けた上に立ったときに戻ることが出来なくなるのだ。そこに立つのが核心部であり、あまり良い足場が無いのだ。だから更に上に架け替える。左手で割れ目の右側の縁にある手掛かりを引っ張って、右手で外の手掛かりを掴み、思い切って右足を出来るだけ上に上げて、左足を安定させようと思うがそこまで立てないのだ。
再び今度は左手を割れ目に突っ込んで、何とか上に立つが、次の手掛かりは右手で割れ目につっこまなければいけない。それで漸く左手で割れ目の左縁の手掛かりに届いたと記憶する。基本的には丸い足場と割れ目に突っ込んだ手で登る登攀なのである。
しかし、そうした情報を持たずに、嘗ての記憶もなく、下から見上げて、一セットだけとの情報で登ると、一気に登るのは可也無謀に感じたのである。結局時間も掛かり、体力も使いながら核心部を超えて、最後の割れ目の盛り上がりは始めて小さな楔を掛けて、最後の最後に更に小さなものを使っただけなのである。
記憶を手繰れば、可也オーヴァーハング的な印象があって、それを割れ目に突っ込んだ手で息絶え絶えに登っていたようだ。マラソンマンはザイルを架け替えするだけで登ってきたので楽だったろうが、アンカーの農民は苦労していた。書かれているように容易に中間支点を確実に掛けられるならば彼らにリードを試してもらう心算でいたのだが、二人とも今年は無理かもしれない。
なるほどザイルにぶら下れば技術的には容易であるが、レッドポイントとしてザイルに頼らずに一気に登るとなると十分に作戦を立てておかないと難しい。
このお陰でその後疲れたが、それほど酷いことにはなっていない。肩が、気温が30度を超えて上がってきているためか、痛みが増していないので、治る傾向にあるのだろうか?
参照:
技術的な断層を登る 2014-06-07 | アウトドーア・環境
ひりひりするほどの痛み 2014-05-27 | アウトドーア・環境
そのように下の楔を外して上に移動させることで、上の楔が完全に効かないと地面まで落下する危険が増えてしまうのである。それゆえに新たに上に設置する楔には完全が求められる。するとそれだけ腕力や脚力、体全身を使って不安定な場所での作業となり、体力が消耗していく。
だから仕方なく上からのザイルの張力を利用して休むことが必要になる。落下とは異なってある程度はぶら下がることが出来る状態だからである。最初から戦略的に、複数個の同じ大きさの楔を用意していたならば、上にひっかっけて休まずに登れたのであるが、全てが悪循環となる。それでも地面に叩きつけられるよりマシなので、確りと中間支点を設置してゆく。なるほど数があればそれを引っ掛けて、それにぶら下れば簡単なのだ。
さて核心部はいつものように被り気味で、割れ目の下の方に掛けていたのでは被りが抜けた上に立ったときに戻ることが出来なくなるのだ。そこに立つのが核心部であり、あまり良い足場が無いのだ。だから更に上に架け替える。左手で割れ目の右側の縁にある手掛かりを引っ張って、右手で外の手掛かりを掴み、思い切って右足を出来るだけ上に上げて、左足を安定させようと思うがそこまで立てないのだ。
再び今度は左手を割れ目に突っ込んで、何とか上に立つが、次の手掛かりは右手で割れ目につっこまなければいけない。それで漸く左手で割れ目の左縁の手掛かりに届いたと記憶する。基本的には丸い足場と割れ目に突っ込んだ手で登る登攀なのである。
しかし、そうした情報を持たずに、嘗ての記憶もなく、下から見上げて、一セットだけとの情報で登ると、一気に登るのは可也無謀に感じたのである。結局時間も掛かり、体力も使いながら核心部を超えて、最後の割れ目の盛り上がりは始めて小さな楔を掛けて、最後の最後に更に小さなものを使っただけなのである。
記憶を手繰れば、可也オーヴァーハング的な印象があって、それを割れ目に突っ込んだ手で息絶え絶えに登っていたようだ。マラソンマンはザイルを架け替えするだけで登ってきたので楽だったろうが、アンカーの農民は苦労していた。書かれているように容易に中間支点を確実に掛けられるならば彼らにリードを試してもらう心算でいたのだが、二人とも今年は無理かもしれない。
なるほどザイルにぶら下れば技術的には容易であるが、レッドポイントとしてザイルに頼らずに一気に登るとなると十分に作戦を立てておかないと難しい。
このお陰でその後疲れたが、それほど酷いことにはなっていない。肩が、気温が30度を超えて上がってきているためか、痛みが増していないので、治る傾向にあるのだろうか?
参照:
技術的な断層を登る 2014-06-07 | アウトドーア・環境
ひりひりするほどの痛み 2014-05-27 | アウトドーア・環境