Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

毒が体中に回った元旦

2012-01-02 | 
一年ぶり以上である。毒が体に回った。アセトアルデビドの毒である。大した量を飲んだわけではないのだが、ヴィーナーヴァルツァーに酔い、三種類のチャンポンで酌が進んだ。晦日に開けたリースリングゼクトと恒例のソーヴィニオン・ブランと昨夜の残りのライタープファードである。

ヤンソン指揮のノイヤースコンツェルトは、前回の初登場時にはネットでも大きな話題となったが、今回は従来の伝統的な雰囲気に合わせてあまり強引なドライヴをせずになかなか巧妙にやってのけた。やはり前回の反省があったに違いない。あれだけ世界的に有名になればもはや力む必要なのはないのである。

そうした伝統回帰とは反対に番組中のヴィーンの紹介フィルムは若い躍動感ある町を紹介しようとしていたのだろうか?褐色肌の女性とプロポーションからするとタイ人らしき二人の女子高生制服風が縛りにあって、空中に吊るされていたりした。なるほどスカートの女性を吊るして見上げるのはそれはそれで見ものなのだが、魔女狩りの吊るしにも見えて、そうならばこれも可也の伝統回帰である。

さてこれもまた恒例となった正月弁当箱である。今回は材料が豊富で詰め切れないかと思ったが、入れるのを忘れた料理もあり、結局はTV生中継中に簡単に平らげてしまった。

お品書きだけでも書き留めおく。

煮物は、大根、ジャガイモ、人参の鰹・煮干・昆布出汁煮に生椎茸添え。唯一フランクフルト産椎茸のみ醤油味煮込みを流用。

焼き物は、生椎茸やライムの扇を添えた生塩鮭、えびとホタテの串のグリル山椒香味。

練り物は、パセリ、レモン、カブを添えた魚のテリーヌ、膀胱ニコゴリ肉の燻製、イタリアンパセリ。

燻ものは、海鮮グリル香味の焼き茄子生姜塗しに、鴨鳥胸肉燻製に紅葉おろしとルコラサラダ。

特記すべきは煮物の出汁の強さで、人工ものを一切使っていないにも拘らず必要十分な味の濃くであった。リースリングニコゴリを用意してあったのだが忘れた。焼き茄子にグリルの汁気が沁み込んでこれまた必要最小限の最高級の味付けであった。鴨肉はヴァキューム包装で一週間以上保存してあったために毎度のことながら切り身のみ離れが悪く折角の見栄えがもう一つである。ホタテは、一個一ユーロの価値があるかどうかは些か疑問。さやえんどうは高価過ぎて断念。大根に珍しく巣が入ってなかった。



参照:
寝正月で会得したことなど 2011-01-02 | 料理
朝だか夜だか判らない 2006-01-02 | 音
読者層に合わせた興奮度合い 2011-11-22 | 暦
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とても景気の良い環境

2012-01-01 | アウトドーア・環境
ラジオがドイツ経済の景気の良さを伝えていた。来春に景気停滞が起こらなければそれでユーロ危機の影響を逃れられるかもしれないということだった。もちろん、ユーロ安は既に「メードインジャーマニー体制」から脱却しているドイツ産業界にとっても決して悪くは無いのであろう。しかしそうした価格以上に世界的に競争力のある製品を送り出すのが輸出大国のドイツの産業力であるから、むしろ経済にとってはエネルギーコストの上昇に伴うインフレーション懸念の方が大きい。実際に「福島」を受けてもっとも影響を受けているのはエネルギーコストであって、これは急激な政治社会的な変化によってもたされたものである。

そもそも国内消費自体は不要不急のものを買わずにその分を耐久消費財などへと投資することで固定資産が増えるような国民経済があってこそ少々の景気の変動によらずに安定した経済社会が築かれるのであるから、ドイツだけが一人勝ちするといわれてもそれは仕方ないことなのである。兎に角、浮ついた消費をしないことに尽きるのである。

ユーロ導入から十年経って再び史上最低へとその価値が暴落した。そして欧州市民はインフレに怯えている。しかし、先日研究者が物価上昇率などを評価しなおして、そのユーロ導入後の物価上昇率を計算したことを発表した。それによるとユーロが導入されていなければ今以上に物価高となってインフレ懸念となっていたという試算が出たのであった。十年前の同じ数字がユーロ価格になったので、物価が略二倍となったとする印象が強いのだが、この期間十年間の物価上昇率としては必ずしも高くは無かったということのようである。

金曜日のライヴァルとのお手合わせは久しぶりに我が方に軍配が上がった。彼らに少し遅れてクライミングホールに着いたが、先ずはウォーミングアップにトップロープでオーヴァーハング帯領域を登った当方と、基本的なロープをリードする場所を登ったライヴァルとでは、そのは入りからして大きな差異が生じた。勿論オーヴァーハング帯でも五級マイナスのところであるから全く筋力に負担を掛けないで登れるのだが、逆に垂壁の方がごたごたしていると無駄な力を使いやすいのである。

そうした実質的な影響や心理的な影響でその日の態勢は定まって、終始余裕を持って攻勢に出れたので、勝負としては完全に有利であった。山登りどころかクライミングもそもそも個人スポーツであっても競技スポーツとは相容れないこうした切磋琢磨の状況は少ないのだが、室内におけるスポーツクライミングを舞台とした岩登りの腕比べが出来るのはそれはそれでとても強い動機付けになる。

特に興味深く思ったのは、あれほど実践で実力を示しているライヴァルにおいても、室内における「閉じた登攀姿勢」や体の動きを日頃から練習していない限りなかなか腕力が保たないことが確認できたことである。同時に、専科しない練習方法では室内において反復練習によってこそ身につけられる体勢もなかなか身につかず、どうしても困難度六級以上への体のこなしがなかなか身につかないということであり、室内のトレーニング環境を駆使しなければスポーツクライミングでは上達する可能性がないということでもあるだろう。

兎に角、ライヴァルにも身を以って動機付けをさせることが出来たようで、冬シーズン十三回目の年の最後になって、ある成果を示せて大変幸福であった。動機付けをしてくれた環境に感謝である。なにも人に殺意までを感じて動機付けする必要などは全く無いのであるが、ある種そうした心理状況に追い込むことが一つの目標なのである。これもドイツ的な環境の一つでもあるかもしれない。



参照:
ヴァイオレンスは爆発だ 2011-12-30 | 生活
中共が辞さない宣戦布告 2011-12-25 | アウトドーア・環境
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