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米銀行黒字化・・・ってどこが黒字なの??

2009-04-21 09:05:00 | 時事/金融危機
■米銀行の決算が黒字化■

ゴールドマンやシティーを始めとしてアメリカの主だった銀行の業績が好調です。
だって、時価会計を2009年1月まで遡って停止して、
紙切れ同然となったCDOも5割りとか8割で評価すれば、黒字化しない訳が無い。
新聞もニュースも、その実態を知っていながら、「黒字」、「好成績」などと書き立てる。

確かに、米金融機関の業績改善というニュースは、
下手な公共投資よりも即効性がありそうです。
しかし、それはインターネットの無かった時代で、
現代においては新聞やニュースがいかに書きたてようが、
ネットアクセス出切る人なら、それが絵空事という事がバレてします。
多分、業界の同意か、政府からの指導によるものなのでしょうが、
そんな横並びの大本営発表みたいな報道をしていたら、
いずれは、皆、既存メディアを見向きもしなくなります。

■結局ウミが出なければ、流動化の危機は解消しない■

結局、バットバンク構想も政府版CDOも、
時価会計だからこそ意味がある。
不良債権をバランスシートから切り離そうとする圧力が無ければ、
不良債権は塩漬け状態で各銀行が抱え込んだままになってしまいます。
結局、損失が明確にならないまま、誰もが疑心暗鬼から逃れられずに
流動化の不全状態が続いてしまうのでしょう。

尤も、時価会計をした場合の各銀行の決算など見るのも恐ろしい状態なのでしょう。
そもそも時価会計事態、景気が良い時に編み出された「サギ」なのだから、
景気が悪い時には逆方向に作用します。
ですから、時価会計停止はやむを得ない処置だとは思います。
・・・ただ、つい最近まで、金融のグローバリゼーションの名目で、
日本に時価会計の導入を迫っていた、そのアメリカがこの状態ですから、
それでは、金融の自由化って何だったの???ってなってしまいます。
結局、詐欺師に良いように踊らされただけ。

その事に気付いてしまったから、もう「黒字化」の報道では誰も踊らない。



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