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市内でインフルエンザ発生

2009-06-12 04:14:00 | 危険なワクチン

細胞から飛び出そうとするウィルスの写真


■ 市内で新型インフルエンザが発生 ■

とうとう私の住む市でも、
新型インフルエンザが発生しました。
隣の中学で1人の生徒が発症したようです。

子供には冗談半分に、
「自転車で学校の回りをウロチョロして
 弱毒のうちにウィルスをもらっといで」
などとバカな事を言っておきましたが、
当事者となった中学では大変なようです。

■ 弱毒性でどうしてそこまで・・・ ■

今回の新型インフルエンザは、
弱毒性で重症化しない事は周知の事実です。
アメリカでは、学校の閉鎖は感染の初期の頃だけで、
現在は地域単位の対応に切り替えています。

ところが、我が市の今回の対応は、
「当該中学と近隣の小中学校を5日間学校閉鎖」というもの。
中学の部活は現在、春の県大会シーズンですが、
県大会に出場している部活も、対外試合禁止となっています。

季節性インフルエンザと何ら変わらない毒性で、
たった一人が感染した程度で、
そこまで大げさに騒がなくても・・・。

■ インフルエンザより怖い「世間の目」 ■

行政のやる事は、とにかく事無かれ主義。
「感染が拡大して新聞で騒がれたら・・・」という思いが先立つのでしょう。
しかし、感染が拡大したところで、弱毒性です。
今年の冬の「感染拡大」はほぼ確定しているのに、
何を今更、そんなに恐れる事があるのでしょう。

日本の社会は「合理性を欠いた社会」です。
合理的な損得勘定が出来ずに、
「集団ヒステリー」に支配され易い社会です。
どんなに、時代が進んでも、メディアが発達しても、
「ムラ社会」が地域を支配します。

「ムラ社会」は異分子を徹底的に排除しようとします。
個人主義が進行しても、一度騒ぎが起きると、
「ムラ社会」がムクムクと復活してきます。

今回の「異分子」は「インフルエンザに掛かった生徒」です。
彼は「インフルエンザに掛かった子」としての烙印が押され、
家族にも、「健康管理が出来ないダメな親」というレッテルが貼られます。

普通に考えれば、感染なんて単なる確率の問題なのに、
特定の個人や学校が非難される社会はとても病んでいます。
今回の騒動の初期に感染者を出した学校には、
心無い中傷が多数寄せられました。

日本においては、インフルエンザより怖いのは「世間の目」です。
今回の我が市の対応も、インフルエンザの毒性を考慮すれば常軌を逸していますが、
「世間の目」を考慮すれば、担当者としては妥当な処置なのでしょう。

■ ウィルスって何か知っていますか? ■

ところで、皆さん、ウィルスって何かご存知ですか?
微生物の類だと思われてる方が多いのではないでしょうか?

実はウィルスは「情報」なんです。
増殖を嗜好する点は、「生物」に近いですが、
正確には「遺伝子の断片」と言った方が正しいかもしれません。

ウィルスは簡単なDNA(あるいはRNA)を持っていますが、
自己増殖する力は持っていません。
そこで、生物の細胞内に進入し、その細胞にウィルスのDNAを複製させて増殖します。
感染した細胞は、正常な活動が出来ず死滅します。

ウィルスが生物の細胞を利用しないと増殖出来ないという事は、
生命が発生してから、何かの拍子にたまたまウィルス生またと考えられます。
例えば、生物のDNAの一部が、細胞から飛び出す事により生まれた・・・とか。
最新の説では、細胞の「退行進化」によって生まれたという説もある様です。

とにかく、ウィルスは生物の「遺伝情報の断片」だという事も出来ます。

■ ウィルスの役割とは? ■

自然界の事象は一見無駄であっても、
実は深い意味を持ったものが少なくありません。
ウィルスなんて、情報伝達のエラーであり、単なる「バグ」の様な存在ですが、
長い生命の歴史の中で、淘汰されないと言うことは、
ウィルスの存在にも何らかの必然性があるのかもしれません。

一つの役割は、遺伝情報の強化でしょうか?
生物のDNAは巧妙に出来たシステムですが、
外乱を全く受けた事の無いシステムは脆弱です。

例えば、コンピューターを例に採れば、
「WINDOWSはコンピューターウィルスによって、システムが強化された」とも言えます。
例えば、全くウィルスが無い状態で、対策もされていないOSが、
外乱に晒される事態になったらどうでしょうか?
あっという間に、ネットワーク上の全てのシステムが崩壊してしまいます。

生物におけるウィルスの役割も、
遺伝情報に外乱を与えて、遺伝情報の強化に寄与しているのかもしれません。

■ 生態系として見た場合 ■

視点を大きく取って、生態系に対するウィルスの役割はどうでしょうか?
ウィルスは細菌などよりも増殖率が高く、
乾燥や温度変化にも強い特性があります。
毒性の強いウィルスは、種の存続にも影響を与えます。

これも、巨視的に見れば、生態系に対する揺さぶりで、
生態系が閉塞状態から衰退する事を防いでいるのかもしれません。

■ ウィルスと細菌の違い ■

ウィルスと細菌をひとくくりに、「バイキン」なんて言ったりします。
しかし、ウィルスと細菌は全く異なるモノです。

細菌は細胞分裂で増える、れっきとした生物です。
簡単なDNAを持ています。
大腸菌などは環状のDNAを持っていますが、
分裂の際は、環が解けて、DNAを複写してゆきます。

一方、ウィルスは先にも書いたように、DNAの断片の様なもので、
生物の細胞の力を借りなければ、自己を複製する事が出来ません。
細胞の外にある時のウィルスは、何も出来ない単なるタンパク質の殻を被った粒で、
外界と一切の関係を持っていません。

良く、風邪で病院に行くと、抗生物質を処方されすが、
抗生物質は、細菌にしか効きません。
細菌の生命活動を、何らかの因子で阻害する薬物が抗生物質です。
例えば、細胞膜の生成を阻害して、細胞を殺したりします。

ウィルス自身は生命活動をしないので、
ウィルスに抗生物質は効果がありません。

ウィルスに対抗出来るのは生体の免疫活動です。
免疫細胞はウィルスを認識すると、
その特定のウィルスに結合する抗体を作り出します。
抗体が結合した、ウイルスは凝集され、
最後はマクロファージに食べられて分解されてしまいます。

免疫はウィルスや細菌などの抗原が体内に侵入してからでないと作られません。
感染してから抗体が作られる間に、ウィルスの増殖によって細胞が破壊され
インフルエンザが発症します。

ワクチンは弱毒化したウィルス予め投与する事により、
事前に特定のウィルスに対する抗体を体の中に用意させる予防法です。
本物もウィルスが進入してきた時に免疫反応で撃退する準備をさせるものです。

抗体は、ウィルスの特定のたんぱく質を認識して結合するので、
このたんぱく質が変異してしまうと、抗体はウィルスに結合出来ず、
免疫反応を起す事が出来なくなります。

新型インフルエンザとは、ウィルス表面のたんぱく質が新しいタイプで、
従来の抗体が対応出来ないウィルスです。


■ 抗生物質はウィルスには効かない ■

医者が処方する抗生物質は、実はウィルスには全く効かず、
腸内や体の中や表面の有用な細菌を殺してしまいます。
例えば、一所懸命ヨーグルトを食べて、腸内細菌を増やしても、
抗生物質を飲めば、パアーです。
だから、抗生物質を飲むと、お腹をこわすのです。

では、医者は何故、抗生物質を処方するのでしょうか?
要は、薬が売れるだけの話。
(最近は、院内処方をしない場合も多いので、
 血液検査をしたり、喉の菌やウィルスを検査す様な
 無駄な検査でお金を稼ぎます。)

医者に理由を聞けば、「ウィルス感染によって細胞の免疫力が弱まるので、
細菌感染し易くなる。だから、予防の為に抗生物質を処方します。」
と言うでしょう。

しかし、細菌は細菌で抗生物質に対する対抗手段を持っており、
変異する事で、抗生物質の効かない細菌になります。
いわゆる「耐性菌」というやつです。

例えば、「黄色ブドウ球菌」は何処にでもいる細菌ですが、
病院内で数々の抗生物質にさらされると、
どんな抗生物質にも耐性を持った、殺人細菌に変異してしまいます。

最近話題の「院内感染」の原因は、実は、抗生物質の「乱用」にあるのです。

■ ウィルスには抗ウィルス薬が有効 ■

それでは、ウィルスに対抗する薬は無いのでしょうか。

このごろ良く耳にする「タミフル」や「リレンザ」がウィルス用の薬です。
これらは「抗ウイルス薬」と言います。

タミフルやリレンザはとても面白い働きをします。
ウィルスが増殖して、細胞から離れる時、ノイラミニダーゼという酵素が働いて、
細胞膜からウィルスを切り離します。

タミフルはこのノイラミニターゼが働く鍵穴を先回りして塞いでしまいます。
ですから、増殖したウィルスは細胞から離れる事が出来なくなり、
他の細胞に感染する事が防止されます。

ただ、ウィルスも絶えず進化していますから、
タミフルのこの働きに耐性のあるウィルスも出現しています。

■ 暖かくして、とにかく休養 ■

体の免疫反応は、体温が1度上昇すると3倍に向上すると言われています。
風邪を引いたとき、体温が上がるのは、免疫反応を高める為の生体反応です。
ですから、ある程度の発熱は体の為に必要な事です。

しかし、39度や40度の発熱は体に負担を掛けます。
ですから、インフルエンザで高熱が出た時は、
やはり解熱剤の服用や、氷枕などで体温を下げる必要があります。
(本来、体力があれば耐えられる高熱なのでしょうが・・)

普通の風邪の場合は、少しくらいの発熱は体の為です。
暖かくして布団にもぐって、免疫反応が高まるのをじっと待ちます。
これが、生物に備わった、本来の対処方法です。

市販の風邪薬は、熱や鼻水などの症状を抑えてしまいます。
本来、免疫反応であるこれらの症状を抑えてしまうと、
免疫反応が上手く働らかなくなり、むしろ症状を長引かせてしまいます。
仕事で忙しい時は仕方がありませんが、
やはり、風邪には休養が一番。

■ 知ってしまえば怖くない ■

今回の新型インフルエンザ騒動もそうですが、
知らないから、大騒ぎをして、不必要に不安になります。

ウィルスの正体が分かっていて、
さらに「弱毒性」である内は、なんら恐れる事はないのです。
むしろ、弱毒のうちに感染して、抗体を作っておいた方が、良いのかもしれません。

■ 本当に恐ろしいのは「強毒性」のH5N1型 ■

本当に恐ろしいのは、アジアで広がりつつある「鳥インフルエンザ」です。
H5N1型は鳥に対して60%以上の致死率を持っています。
統計処理する程感染者数は未だ多くありませんが、
人に対しても同様な致死率があるようです。

多分、60%の致死率を保ったまま、ヒトーヒト感染型に変異はしないと思いますが、
いずれにしても、「強毒性」のウィルスになる事は間違いないでしょう。

既に、インドネシアでは鳥からブタに感染が進行しています。
ブタはヒトのインフルエンザにも、鳥のインフルエンザにも感染するので、
ブターの体内で、H5M1型ウィルスが、ヒトに感染する遺伝子を取り込めば、
本当のパンデミックがやってくるかも知れません。

今回の豚インフルエンザ騒動は、鳥インフルエンザの予行演習としては、
絶妙なタイミングだったかもしれません。
WHOもやけに、張り切っているて
豚インフルエンザでとうとう「フェーズ6」を宣言しました。
いわゆる、パンデミックです。
随分とチャチなパンデミックですが、これも予行練習という事で・・・

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