一番見たかった映画だ。制作が決まったときから、こんなにも待ち遠しいと思った映画は近年ない。原作は、川本さん自身が、封印してきた体験を綴った記録だ。朝日ジャーナルの記者として、ある過激派学生と接したことで、関わることになった事件を描く。評論家としての川本さんの大ファンだった僕にとって、あの本が描く川本さんの暗い影は衝撃的だった。70年代の川本さんの文章の背後にはこういう気分はあったのだ。出版された . . . 本文を読む
マンションの一室をシェアして、2家族が暮らす団結アパート(だったっけ?)が舞台だ。2LDKの部屋に老婦人と、若いカップルが同居生活する。彼らはもちろん他人同士である。夫婦はなんとかして、老婦人をここから追い出したい。
中国の現代女流作家、沈虹光による台本を劇団息吹が舞台化する。作品自体は94年のものなのだが、今の中国の現実がとてもよく出ている。高齢化と住宅難。都心部の大きな弊害だ。設定自体は . . . 本文を読む