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映画・演劇のレビュー

大阪新撰組『F・アラバール作品選Vol.1 戦場のピクニック 祈り』

2015-05-18 21:18:26 | 演劇
とても簡単につなぐことによって、2つの話をきれいにひとつにまとめて1本の作品として提示することができた。シンプルであることがこんなにも美しい。 戦場で繰り広げられるのどかでおだやかなピクニック。青年兵士と、その両親、さらには敵兵も交えてのピクニックである。『戦場のピクニック』はそんな明るい不条理劇だ。だが当然、ラストでは一転、地獄となるのだが、それすら静かに収束していく。そして、おびただしい死 . . . 本文を読む
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『マイ・マザー』

2015-05-18 21:17:44 | 映画
グサヴィエ・ドラン、19歳のデビュー作を見た。前から見たいと思っていたけど、きっと、暗いし、重いから、と先送りしてしまっていた。でも、先週彼の最新作『マミー Mommy』を見て、今、見ずしていつ見る、と覚悟を決めた。(なんと、おおげさ)19歳で監督、脚本、主演を一手に引き受けて、これだけの作品を作るなんて、改めて脱帽だ。こいつは恐るべき子供だ。 母親との確執を描き、とことん両者の関係を突き詰めて . . . 本文を読む
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笑の内閣『名誉男性鈴子』

2015-05-18 21:12:35 | 演劇
チラシにあるストーリーとは微妙に変わった本編のストーリー。要するに台本を書いているうちに設定が変わってしまったのだろう。いつもタイムリーな時事ネタを取り込み、作品化する高間響さんは、大手企業で管理職コースに乗っていた女性、という設定を市長選に出馬した女性市会議員へと変更して、大阪都の住民投票の日にぶつけてきた。 「見た目は淑女、中身はおっさん」という「名誉男性」(この卑屈なネーミングのことを僕 . . . 本文を読む
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