激動の時代を生きた家族の物語、というよくあるパッケージングで括られそうな映画なのだが、そんな定型のパターンには収まりきらない映画だ。時間が自由自在に前後していくから、最初はとまどう。だけど、これはクロニクルではなく、彼らの人生なのだ。歴史の渦の中で、ただひたすら自分を生きていく。怒濤の70年代から80年代、そして21世紀に突入していく。凄まじい勢いで中国は変わり続ける。そんな時代を背景にして、息子 . . . 本文を読む
『レディ・バード』のグレタ・ガーウィグ監督とシアーシャ・ローナンが再びコンビを組んで、今度はなんとオルコットの名作古典の映画化。でも、これが実に瑞々しいのだ。今から150年くらい前の4姉妹の物語が今の僕たちのドラマとして訴えかけてくる。こんなにも時代は変わったはずなのに、人の心は変わらない。それどころか、彼女たちの純粋な生きざまは今の僕らが見失っている大切なものを伝えてくれる。今よりずっと困難な時 . . . 本文を読む