『植物少女』の朝比奈秋が芥川賞を受賞した。今回も不気味な話だ。ひとつの体でふたりが生きる。右と左が別々の人間でふたりはそれぞれ人格を持つ。まるでエンタメSF小説のような設定から始まった。いや、まず、その前にお話は彼女たちの父親の話から始まる。父は伯父の体の中で生まれた。もともと3人で生まれてきたが、体はひとつしかなかった。別々の体なら双子とか三つ子ということになるのだが。この話の設定はかなり怖い。 . . . 本文を読む
昨日見たAプログラム(Aside)が面白かったので、調子に乗ってBも見せてもらうことにした。ほぼ毎回全席完売らしいので無理なら仕方ないけど、というくらいの気分で問い合わせたのだが、ラッキーにもOKだった。よかった。
こちらはAほど刺激的ではないけど、素直に笑える作品が並ぶ。たぶんほとんどの観客はこちらのほうが好きだろう。僕が先にこちらを見ていたら、きっとAは見ない。ここには単純に . . . 本文を読む
今年の芥川賞作品。これを最新の「純文学」作品として受け止め読んでみる。(まぁ、あまり期待はしないけど)僕はあまり芥川賞受賞作品は好きではない。(もちろん一括りして判断するのは無謀だけど)選ばれた作品はあまり完成度は高くないし、とんがってばかりで、中身が薄いというケースが多いからだ。
だけど、これはそんな従来の感じとは一線を画す作品だった。決して読みやすいわけではないけど、この諦め . . . 本文を読む