土橋淳志が作・演出。なんだか壮大なお話で、チラシも凄い。丸い。富士山の北西に広がる青木ヶ原樹海。その地下数100メートルにある大空洞・アガルタが舞台だ。そこでは、ナウマンゾウ祭りを明日に控えて準備に大わらわ。前回『幕末コンセプト』の京都に続いて今回も、非日常の場所を舞台にして、そこにいる人たちとやって来た人たちの話。そこでは非日常のイベント(祭り)を控えていつもと違う時間が流れる。今回は実にシンプ . . . 本文を読む
79年12月12日。これは『ソウルのいちばん長い日』を描く超大作映画だ。昨年韓国でNo.1ヒットとなった作品らしい。当然だろう。これだけの力作であり、オールスター映画である。だが、日本ではこんなにもひっそりと公開された。それはまぁ仕方ないことかもしれないけど、なんだかもったいない。これは社会派ではあるが、娯楽活劇でもある。
「最後は悪が勝つ」という話は、知らない人が見たらまさかの展開 . . . 本文を読む
50代の夫婦とひとり娘。3人の視点から娘の結婚式までの1月から6月までの半年間を描く。
主人公である父は僕より10歳くらい若いから、一世代下になるって、なんだか微妙。初老の夫婦、結婚する娘という配置。でもこれって僕の10年前にあったシチュエーションだ。そう考えたらなんだか面映い。あの頃、近くに住む一人暮らしの(認知症の)母親の介護もしていたから、重なる部分は多い。
. . . 本文を読む
70年代、藤田敏八監督は低迷する日本映画(にっかつ=日活映画)を牽引し、時代の最先端の作品を作っていた。リアルタイムには少し遅れたけど、ロマンポルノに移行した後も一般映画で、ポルノ映画で、と傑作を連打していた。
これはそんな時代の隠れた一作である。秋吉久美子3部作である『赤ちょうちん』『妹』『バージンブルース』の直後に作られた作品。これまでなかなか見る機会がなかったが、これをBS松竹東急がオンエ . . . 本文を読む