こんな時代劇大作映画が白石和彌によって作られる。しかも山田孝之と仲野太賀が主演である。渋すぎて心配する。東映久々の映画である。ブロックブッキングは崩壊して定期的な配給作品すらなくなった時代に作られた徒花のような映画。最後の打ち上げ花火を思わせる。ならば見事咲かせて潔く散ればいい。そんな悲壮な覚悟で劇場に行く。日曜の朝一、梅田の旗艦劇場、大スクリーンでの上映。なのにまるで客がいない。なんと僕を含めて . . . 本文を読む
あっ、これはツラい話だ、と読む前からわかっていたが本を手に取って読み初めてしまう。最初から強烈にキツいけど、どんどん読み進めてしまう。面白いから、ではない。気になって仕方ないからだ。介護の現場のツラさキツさはわかっているけど、こういうふうに突きつけられたら、もうどうしようもない。重い気分。なのに目が離せない。 これは特別養護老人ホームを舞台にして新人介護士の青年の日々を描く長編。だが、読 . . . 本文を読む
エイチエムピーがウイング再演大博覧會フィナーレを飾る。今回この2本を笠井友仁は語りをベースにした作品として同時上演する。装置は最小限に止める。2作品共通のシンプルだけど美しい舞台美術。もちろん笠井さんの手によるものだ。細部まであらゆる点にこだわるのも笠井さんらしい。まず『メイド・イン・ジャパン』を見る。ふたりの役者たち(高安美帆・岸本昌也)による語りとパーカッション(スティヴ エトウ)により構成す . . . 本文を読む