『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』のラッセ・ハルストレム監督最新作である。それだけなら、この映画を必ず劇場で見たことだろう。だが、原作が日本の『ハチ公物語』であることが、僕から見る気を奪った。すまないが、こういうお涙頂戴の動物ものは勘弁して欲しい。いくらハルストレム監督作品でも、腰が引ける。
ようやくDVDなら、ということで、見る決心がついた。90分ほどの短い作品だ。だいたいこんなにも単純なお話である。2時間とかになるはずがない。(でも、オリジナルの神山征一郎監督作品は2時間あったような気もするが)
ほんとに単純な映画だった。こんなにもシンプルな構成にして、映画として機能するのか、と観客である僕が心配するほどである。でも、大丈夫。淡々とハチとリチャード・ギア演じる音楽家の先生との交流が描かれているだけなのに、それがなぜか胸に沁みてくる。なんの仕掛けもない単純さは作品の力となっているのだ。さすが、ハルストレム監督だ。突然のギアの死から、ラスト30分はハチのひとり芝居になる。ただ、駅で待つだけなのだが、これもまた余計な思い入れがなく、淡々としてるのがいい。特別すごい映画だ、とか言うつもりはまるでないが、悪くはない映画だった。ただ、やはりハルストレムの映画としては、まるで物足りないということも事実だろう。
すべてを削ぎ落として犬と、その飼い主の交流だけに絞り込む。そこから2人(ひとりと1匹だが)の友情が伝わる。人と犬という垣根を越えた彼らの繋がりが胸を打つ。「忠犬」であることなんて、ここでは一切描かれない。ただ、帰りを待つこと、それだけが彼に出来ることで、帰るあてもないのにいつまでも待ち続ける姿が心を打つ。
ようやくDVDなら、ということで、見る決心がついた。90分ほどの短い作品だ。だいたいこんなにも単純なお話である。2時間とかになるはずがない。(でも、オリジナルの神山征一郎監督作品は2時間あったような気もするが)
ほんとに単純な映画だった。こんなにもシンプルな構成にして、映画として機能するのか、と観客である僕が心配するほどである。でも、大丈夫。淡々とハチとリチャード・ギア演じる音楽家の先生との交流が描かれているだけなのに、それがなぜか胸に沁みてくる。なんの仕掛けもない単純さは作品の力となっているのだ。さすが、ハルストレム監督だ。突然のギアの死から、ラスト30分はハチのひとり芝居になる。ただ、駅で待つだけなのだが、これもまた余計な思い入れがなく、淡々としてるのがいい。特別すごい映画だ、とか言うつもりはまるでないが、悪くはない映画だった。ただ、やはりハルストレムの映画としては、まるで物足りないということも事実だろう。
すべてを削ぎ落として犬と、その飼い主の交流だけに絞り込む。そこから2人(ひとりと1匹だが)の友情が伝わる。人と犬という垣根を越えた彼らの繋がりが胸を打つ。「忠犬」であることなんて、ここでは一切描かれない。ただ、帰りを待つこと、それだけが彼に出来ることで、帰るあてもないのにいつまでも待ち続ける姿が心を打つ。