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映画・演劇のレビュー

『モンスターズ・ユニバーシティ』

2013-08-31 07:42:25 | 映画
夏の初めにこの映画を見た。前作はわりと好き。でも、今回は「ちょとなんだかなぁ、」と思った。たくさんの新作映画に埋もれて、このブログで書くのを忘れていた1本だ。この夏外国映画の一番人気の映画らしい。80億円を突破した。これは『風立ちぬ』に並ぶ収益だという。(だが『風立ちぬ』はきっと100億に達するだろう。でも、その成績は『千と千尋の神隠し』には及ばない。当然の話だ。)

数ある大作映画を差し置きこの映画がここまで大ヒットしたのか、不思議な話だ。だが、今の日本人に嗜好が、そこからは十分に感じられる。SFX大作なんてもううんざりなのだ。派手な見せ場を擁した娯楽活劇よりも、もっと心に沁みるやさしい映画が見たいのだろう。そういう意味で、この心やさしい映画は日本人のハートをがっしりと捕まえた。これも一応3D映画なのだが、どちらかというと2D版のほうが人が入ったのではないか。というか、もう3Dは飽きられたようだ。いいことだと思う。今公開中のたくさんの3D映画はほとんどが2D上映中心で興行されている。もちろん3Dの効果を考えて作られた映画だから、出来ることなら3Dで見るほうが好ましいことはわかる。でも、僕は映画に集中したいから、出来るだけ3Dを避ける。特に外国映画で字幕の必要なものは、3Dでは見ない。字幕が浮き上がっていて、ちゃんとスクリーンを見ることができないからだ。

この映画はアニメーションなので、3Dで見てもよかったのだが、ついつい2Dで見た。もちろん吹き替え版にした。アニメは吹き替えがいい。わざわざ字幕で見る必要性を感じないからだ。

主人公2人の若かりし日の物語だ。今回、マイクを主人公にした。体が小さくて、まるで怖がらせ屋には向かない彼が一生懸命努力する話だ。ある種のパターンなのだが、日本人はこういうのが大好きなようだ。僕はちょっとあざとい気がした。しかも、ストーリー展開がとろい。映画を見ながら、いささか退屈した。悪い映画ではない。マイクはかわいいし、結局はサリーもやさしい。(最初は少し嫌な奴だったのに)いじめられる仲間たちも、最後には力を合わせて戦う。お決まりの展開で安心して見ていられる。だが、それだけ。


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