とても単純な映画だけど、その素朴さがしっかり伝わってきて、気持ちのいい映画だ。台湾の数ある少数民族のひとつの、とある村を訪れて、彼らの歌を採集してくるひとりの青年と、その村の小学校の先生の物語である。(舞台となる場所は台中のブヌン族の村らしい)
ストーリーの骨格はチェン・カイコーのデビュー作『黄色い大地』と似ているけど、こちらはとても甘くて、緩いタッチの青春映画になっていて、どちらかというと、ホウ・シャオシェン監督の初期作品『川の流れに草は青々』に近いテイストだ。きっとこういう何でもない映画が台湾ではたくさん作られているのだろう。
いくらなんでもこの映画が日本で公開されたりはしないはずだ。エンドタイトルの最後には05年作品とあった。(台湾での公開は06年11月だったようだ)これは先日台湾で仕入れてきたDVDシリーズの第1作である。(かつてにシリーズにしている)廉価版を中心にして6,7本の映画を買ってきた。100元均一コーナーをしっかりまわったら、そこにはかなりおもしろそうな映画がたくさん埋もれている。新作は600元くらいするけど、旧作ならものによっては新品が100元(約300円)で手にはいるから、うれしい。日本ではとても公開されそうにない映画で、もちろんおもしろそうなものをピックアップしてきた。これから時間をみつけて1本ずつ見ていくつもりだ。
台北と台中のこの山村の村をつないで、慌ただしい都市生活を、のんびりとした時間が流れていく田舎での日々と対比させながら、そこに大切なものを見つけていく姿が描かれる。たわいないと言えば、これ以上たわいない映画はない。全編に10曲をゆうに超える民族音楽が流れ、ゆったりとしたタッチで、ありきたりなお話がのんびりと描かれていく。今時ここまで単純な映画はない。こんなのを作っていていいのか、と思うけど、台湾映画なら許される気になる。台湾の人たちの優しさと穏やかさが、この作品にはよく出ている。見ていてなんだかうれしくなる。台詞は当然何を言ってるのか、一つもわからないが、全く問題ない。なんとなく想像はつくからだ。
緑が美しいし、田舎の人たちの人情がやさしく、まるで昔よく見た日本映画のプログラムピクチャーを見てる気分にさせられる。今回の旅で、烏来というタイヤル族の村に行ったが(まぁ、僕らはただの観光なのだが)何となくあの時の気分からイメージして見ていた。
都会暮らしの青年がこの村での生活で、癒されていく、という単純極まりない図式なのに、それが胸にしみる。ヒロインの女教師を演じたチャン・チュンニンがとてもかわいくて彼女を見てるだけで幸せな気分になる。これって60年代の日活青春映画のノリである。だから、それなら主人公の青年は浜田光夫で、ヒロインは当然、吉永小百合が演じるだろう。そして監督は西河克巳だ。それってなんだか懐かしい世界だ。
ストーリーの骨格はチェン・カイコーのデビュー作『黄色い大地』と似ているけど、こちらはとても甘くて、緩いタッチの青春映画になっていて、どちらかというと、ホウ・シャオシェン監督の初期作品『川の流れに草は青々』に近いテイストだ。きっとこういう何でもない映画が台湾ではたくさん作られているのだろう。
いくらなんでもこの映画が日本で公開されたりはしないはずだ。エンドタイトルの最後には05年作品とあった。(台湾での公開は06年11月だったようだ)これは先日台湾で仕入れてきたDVDシリーズの第1作である。(かつてにシリーズにしている)廉価版を中心にして6,7本の映画を買ってきた。100元均一コーナーをしっかりまわったら、そこにはかなりおもしろそうな映画がたくさん埋もれている。新作は600元くらいするけど、旧作ならものによっては新品が100元(約300円)で手にはいるから、うれしい。日本ではとても公開されそうにない映画で、もちろんおもしろそうなものをピックアップしてきた。これから時間をみつけて1本ずつ見ていくつもりだ。
台北と台中のこの山村の村をつないで、慌ただしい都市生活を、のんびりとした時間が流れていく田舎での日々と対比させながら、そこに大切なものを見つけていく姿が描かれる。たわいないと言えば、これ以上たわいない映画はない。全編に10曲をゆうに超える民族音楽が流れ、ゆったりとしたタッチで、ありきたりなお話がのんびりと描かれていく。今時ここまで単純な映画はない。こんなのを作っていていいのか、と思うけど、台湾映画なら許される気になる。台湾の人たちの優しさと穏やかさが、この作品にはよく出ている。見ていてなんだかうれしくなる。台詞は当然何を言ってるのか、一つもわからないが、全く問題ない。なんとなく想像はつくからだ。
緑が美しいし、田舎の人たちの人情がやさしく、まるで昔よく見た日本映画のプログラムピクチャーを見てる気分にさせられる。今回の旅で、烏来というタイヤル族の村に行ったが(まぁ、僕らはただの観光なのだが)何となくあの時の気分からイメージして見ていた。
都会暮らしの青年がこの村での生活で、癒されていく、という単純極まりない図式なのに、それが胸にしみる。ヒロインの女教師を演じたチャン・チュンニンがとてもかわいくて彼女を見てるだけで幸せな気分になる。これって60年代の日活青春映画のノリである。だから、それなら主人公の青年は浜田光夫で、ヒロインは当然、吉永小百合が演じるだろう。そして監督は西河克巳だ。それってなんだか懐かしい世界だ。