久しぶりに態変を見た。とても新鮮な感動があった。それはこの作品が初心に帰ったようなシンプルな作品だったことにもよるのだろう。冒頭の金満里さんのソロがすばらしい。そこに彼女が「ある」だけで、圧倒的な説得力を感じた。それは原初的な風景だ。「何か」が始まる。もちろんそれはこの作品全体のテーマを象徴する。生命の誕生である。そこから始まるドラマを6人の役者たちが体現する。
役者たちのパフォーマンスをフォローするオブジェも素晴らしい。タイトルでもある試験管は美しいし、ラストの細胞膜を破って越境していくシーンもいい。舞台美術であるオブジェの象徴性と彼ら自身の身体の象徴性が融合して指し示すものは、個々のパフォーマンスの独立性の彼方にある命の輝きだ。
具体的なドラマは明確には指し示されない。だが、そんなものに意味はない。それは態変の作品に共通する。今回も変わらない。ドラマ性を重視した作品もあるけど、こういうイメージの連鎖で見せて行く作品こそが金満里の独壇場だ。小泉ゆうすけさんの静かで凛とした美しさ。上月陽平さんの陽気な激しさ。その対比も際立つ。
ラストで舞台から客席へと越境して来る彼らの果敢な姿にも圧倒された。不自由な体で、狭い客席にどこまでも入り込み、観客と融合する。その迫力。客席と舞台が一体となった時、暗転する。衝撃だ。
役者たちのパフォーマンスをフォローするオブジェも素晴らしい。タイトルでもある試験管は美しいし、ラストの細胞膜を破って越境していくシーンもいい。舞台美術であるオブジェの象徴性と彼ら自身の身体の象徴性が融合して指し示すものは、個々のパフォーマンスの独立性の彼方にある命の輝きだ。
具体的なドラマは明確には指し示されない。だが、そんなものに意味はない。それは態変の作品に共通する。今回も変わらない。ドラマ性を重視した作品もあるけど、こういうイメージの連鎖で見せて行く作品こそが金満里の独壇場だ。小泉ゆうすけさんの静かで凛とした美しさ。上月陽平さんの陽気な激しさ。その対比も際立つ。
ラストで舞台から客席へと越境して来る彼らの果敢な姿にも圧倒された。不自由な体で、狭い客席にどこまでも入り込み、観客と融合する。その迫力。客席と舞台が一体となった時、暗転する。衝撃だ。