吉田修一の初短編集らしい。知らなかった。彼が今まで短編集を出版してないだなんて。『初恋温泉』とか短編集じゃなかったっけ? まぁ、短編連作だから、長編のようなものか。
今回はこの10年間にいろんなところに書き綴ったものをまとめたものらしい。タイトル通り『街』をテーマにした小説が並ぶ。最初の3篇が凄くいい。出逢わないまま別れていく2人を描く。まぁ、それは言い過ぎだ。『日々の春』の2人はこれからいい関係になるかもも知れないし、『零下五度』の二人は確かにすれ違っている。『台風一過』の二人は一晩一緒に過ごした。(と言っても、ただ、一泊させてあげただけ。二人は男同士だし)『深夜二時の男』はおとなりさんだが、あまり親しくない。4つ目までは同じテイストなので、ずっとこんな感じか、と思ったら、その後はいろんなタイプの作品が並んでいた。でも、僕はここまでの4篇が好き。
まぁ後半の、だらんとしたタッチの作品も悪くない。『大阪ほのか』とか。中でも分量的に一番長い作品でタイトルロールでもある作品は、兄と弟の同居生活を中心にして、幼いころから今迄の様々なことが押し込まれてあり、おもしろかった。
今回はこの10年間にいろんなところに書き綴ったものをまとめたものらしい。タイトル通り『街』をテーマにした小説が並ぶ。最初の3篇が凄くいい。出逢わないまま別れていく2人を描く。まぁ、それは言い過ぎだ。『日々の春』の2人はこれからいい関係になるかもも知れないし、『零下五度』の二人は確かにすれ違っている。『台風一過』の二人は一晩一緒に過ごした。(と言っても、ただ、一泊させてあげただけ。二人は男同士だし)『深夜二時の男』はおとなりさんだが、あまり親しくない。4つ目までは同じテイストなので、ずっとこんな感じか、と思ったら、その後はいろんなタイプの作品が並んでいた。でも、僕はここまでの4篇が好き。
まぁ後半の、だらんとしたタッチの作品も悪くない。『大阪ほのか』とか。中でも分量的に一番長い作品でタイトルロールでもある作品は、兄と弟の同居生活を中心にして、幼いころから今迄の様々なことが押し込まれてあり、おもしろかった。