これは凄すぎる。今まで戌井昭人はそれほど好きじゃなかったけど、今回はやられました。ノックアウトです。主人公のバカ小学生3人組の生きざまに惚れた。こんなハードボイルドな小学生を造形した彼の力量に完敗です。というか、別に彼と喧嘩してるわけでもなんでもないのだが、思わずそんなふうに言わざる得ないほど、この小説は魅力的なのだ。
彼らは教室では落ちこぼれだし、担任には嫌がられるし、でも、マイペースで、別に拗ねてないし、問題児みたいに、担任は言うけど、最後には彼すら3人組に降参している。こいつら無敵だ。ここまで自分をちゃんと持って生きている人間は、たぶんどこにもいない。ただの5年生なのに大人顔負けなのだ。というか、大人とか子供とか関係ない。凄い奴は凄い、ということなのだ。でも、彼らはただの子供で、本当はあまり自由じゃないし、本当なら、彼らの置かれた状況は惨い。斜に構えて、拗ねていてもいいところだ。でも、まるでそうじゃない。別に彼らは自由奔放に生きていけるわけではない。それどころか、結構、というか、かなり悲惨。なのに、彼らは大丈夫なのだ。
どうしてこんな生き方が彼らには可能なのか。最初はただのバカだ、と思いながら読んでいた。よくある悪ガキもの、として。でも、だんだん、そんなもんじゃないことを教えられる。だんだん彼らを尊敬するようになる。背伸びするのではない。ある意味かなり等身大なのだ。でも、普通はそうはできないところだ。だが、彼らはそこを易々乗り越えてくれる。だから、凄いのだ。
初めて海に行き、感動する。好きな女の子が出来た竹村は、彼女に会うためアメリカに行こうとする。小5の子どもがそんな夢を実現するのだ。しかも、彼は彼女に会うため、本気でボクシングに取り組む。そもそも5年生がボクサーになってアメリカに行くなんて、そういう発想ありえない。荒唐無稽。でも、やっちゃうね。
彼だけではない。気がつくと、3人がそれぞれ自分の夢を持ち、ちゃんと夢に向かって着実に生きているのだ。そんなことありえるか? あり得るのである。この5年生は大人以上にしたたかだ。でも、彼らはとても無邪気。凄いことをしているなんて、意識はまるでない。ただ、本能の赴くまま、である。これにはまいった。
彼らは教室では落ちこぼれだし、担任には嫌がられるし、でも、マイペースで、別に拗ねてないし、問題児みたいに、担任は言うけど、最後には彼すら3人組に降参している。こいつら無敵だ。ここまで自分をちゃんと持って生きている人間は、たぶんどこにもいない。ただの5年生なのに大人顔負けなのだ。というか、大人とか子供とか関係ない。凄い奴は凄い、ということなのだ。でも、彼らはただの子供で、本当はあまり自由じゃないし、本当なら、彼らの置かれた状況は惨い。斜に構えて、拗ねていてもいいところだ。でも、まるでそうじゃない。別に彼らは自由奔放に生きていけるわけではない。それどころか、結構、というか、かなり悲惨。なのに、彼らは大丈夫なのだ。
どうしてこんな生き方が彼らには可能なのか。最初はただのバカだ、と思いながら読んでいた。よくある悪ガキもの、として。でも、だんだん、そんなもんじゃないことを教えられる。だんだん彼らを尊敬するようになる。背伸びするのではない。ある意味かなり等身大なのだ。でも、普通はそうはできないところだ。だが、彼らはそこを易々乗り越えてくれる。だから、凄いのだ。
初めて海に行き、感動する。好きな女の子が出来た竹村は、彼女に会うためアメリカに行こうとする。小5の子どもがそんな夢を実現するのだ。しかも、彼は彼女に会うため、本気でボクシングに取り組む。そもそも5年生がボクサーになってアメリカに行くなんて、そういう発想ありえない。荒唐無稽。でも、やっちゃうね。
彼だけではない。気がつくと、3人がそれぞれ自分の夢を持ち、ちゃんと夢に向かって着実に生きているのだ。そんなことありえるか? あり得るのである。この5年生は大人以上にしたたかだ。でも、彼らはとても無邪気。凄いことをしているなんて、意識はまるでない。ただ、本能の赴くまま、である。これにはまいった。
芥川賞候補になったこの短篇集は、面白かったです!
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ってサイトは戌井さんの本質にまで踏み込んでましたよ。何故か賞をとるまでに至らない理由もね。振り返らず前進を続けてほしいものですね。