《血湧き肉踊る》《手に汗握る》なんて、そういう惹句がとてもよく似合う映画がやって来た。たった1人で10万の敵を迎え撃つアンディ・ラウ。それだけでぜひ見たい、と思うはず。
こういうタイプの戦争映画は最近あまりなかったがこれに続き『蒼き狼』も公開されちょっとしたブームが到来か?
モブシーンが山盛りあり、見ごたえのある大作になっている。だが、墨家の非戦、兼愛という考え方が、映画自体をスリリングに盛り上げるところまでは、いかない。たった1人が一国を救うという行為をどう見せていくか。それが中途半端なので、乗り切れないのだ。内面描写も活劇としてのアクションも程ほどのレベルを超えないのだ。
アンディ・ラウとアン・ソンギの頭脳戦という部分も、もう少し黒沢時代劇のように面白く見せれなかったのか。全体的に少し重くなりすぎたのも影響してテンポが遅いのも気になる。『用心棒』や『椿三十郎』のような軽妙さが欲しかった。
さらには、梁の王と軍の指導者たちが余りにバカ過ぎて、ラストの悲劇が回避できたのではないか、と思わせるのもこの映画の大きな欠陥だ。
日本のコミックを原作にして、中国を舞台に中国語で、香港と韓国の役者を主役に据えて、香港の監督が、日本のカメラマンと音楽監督を迎えて作り上げた超大作というこの映画のルックスが凄い。ここまでボーダレスな映画がアジアで作られる時代がやって来たことに驚きを禁じえない。
こういうタイプの戦争映画は最近あまりなかったがこれに続き『蒼き狼』も公開されちょっとしたブームが到来か?
モブシーンが山盛りあり、見ごたえのある大作になっている。だが、墨家の非戦、兼愛という考え方が、映画自体をスリリングに盛り上げるところまでは、いかない。たった1人が一国を救うという行為をどう見せていくか。それが中途半端なので、乗り切れないのだ。内面描写も活劇としてのアクションも程ほどのレベルを超えないのだ。
アンディ・ラウとアン・ソンギの頭脳戦という部分も、もう少し黒沢時代劇のように面白く見せれなかったのか。全体的に少し重くなりすぎたのも影響してテンポが遅いのも気になる。『用心棒』や『椿三十郎』のような軽妙さが欲しかった。
さらには、梁の王と軍の指導者たちが余りにバカ過ぎて、ラストの悲劇が回避できたのではないか、と思わせるのもこの映画の大きな欠陥だ。
日本のコミックを原作にして、中国を舞台に中国語で、香港と韓国の役者を主役に据えて、香港の監督が、日本のカメラマンと音楽監督を迎えて作り上げた超大作というこの映画のルックスが凄い。ここまでボーダレスな映画がアジアで作られる時代がやって来たことに驚きを禁じえない。
にしても、日本発の作品をネタに、アジアワイドな映画ってえのは、諸々考へさせられますね。