だいたいこのタイトルからして、なんだか普通のアクションではない。DVDでのタイトルは『ソード・アイデンティティー』で、こちらのほうが武侠映画っぽいけど、まぁ、同じだ。これは昨年大阪アジアン映画祭で上映された時のタイトルである。こちらのほうが好きなので、ここではこれを使ったけど、劇場で観たのではなく、今回、DVDで見た。
別に小難しい映画ではないのだけど、普通じゃない。テンポがおかしいのだ。派手な殺陣で目を楽しませてくれるわけではないけど、別にリアリズムで見せているわけでもない。表層的にはよくあるカンフー映画なのだが、なんだか見せ方が変に冷静で観察でもするようなのだ。武侠映画なのに、観察日記のような作品で、実は見ていて退屈する。実に淡々としたタッチで、戦いのシーンを延々と見せていく。まるで血湧き肉躍らないのだ。単調すぎて、自分がアクション映画を見ているということを忘れてしまう勢いだ。
やはり、これはリアリズムなのか? 刀の到来によって戦いの変質を迫られた時代の物語、ということなのだが、そういう歴史的変遷を見せたいわけではなく、やはり普通の武侠映画だ。誰もが見たこともないようなスタイリッシュな武侠映画を目指したのだろうが、あまりにとんがり過ぎた。監督はウォン・カーウァイ監督の武侠大作『グランド・マスター』に脚本と武術顧問として迎え入れられたシュ・ハオフォン。わかりやすい(映像として美しいし、お話がちゃんとある)『グランド・マスター』と、比較すればその差は歴然だろう。DVDで見たからかもしれないが、単調すぎて眠くなった。劇場で緊張感を持って見たなら、もしかしたら、好きになれたかもしれない。かなり微妙な問題なのだが、まさか、この手のアクション映画で、そういうものを見せつけられるとは夢にも思わなかったので戸惑った。
なんだか、中途半端なのである。もっと哲学的で、観念的な映画だったなら(例えば『2001年宇宙の旅』のような)潔いのだが、そうではない。確かに思索的には見えるけど、娯楽映画でも芸術映画でもない、どっちつかずの映画になっているのだ。活劇を期待していたから、これは、まるで不意打ちのような映画だったのだ。世の中は広い。だから、いろんなものがある。
別に小難しい映画ではないのだけど、普通じゃない。テンポがおかしいのだ。派手な殺陣で目を楽しませてくれるわけではないけど、別にリアリズムで見せているわけでもない。表層的にはよくあるカンフー映画なのだが、なんだか見せ方が変に冷静で観察でもするようなのだ。武侠映画なのに、観察日記のような作品で、実は見ていて退屈する。実に淡々としたタッチで、戦いのシーンを延々と見せていく。まるで血湧き肉躍らないのだ。単調すぎて、自分がアクション映画を見ているということを忘れてしまう勢いだ。
やはり、これはリアリズムなのか? 刀の到来によって戦いの変質を迫られた時代の物語、ということなのだが、そういう歴史的変遷を見せたいわけではなく、やはり普通の武侠映画だ。誰もが見たこともないようなスタイリッシュな武侠映画を目指したのだろうが、あまりにとんがり過ぎた。監督はウォン・カーウァイ監督の武侠大作『グランド・マスター』に脚本と武術顧問として迎え入れられたシュ・ハオフォン。わかりやすい(映像として美しいし、お話がちゃんとある)『グランド・マスター』と、比較すればその差は歴然だろう。DVDで見たからかもしれないが、単調すぎて眠くなった。劇場で緊張感を持って見たなら、もしかしたら、好きになれたかもしれない。かなり微妙な問題なのだが、まさか、この手のアクション映画で、そういうものを見せつけられるとは夢にも思わなかったので戸惑った。
なんだか、中途半端なのである。もっと哲学的で、観念的な映画だったなら(例えば『2001年宇宙の旅』のような)潔いのだが、そうではない。確かに思索的には見えるけど、娯楽映画でも芸術映画でもない、どっちつかずの映画になっているのだ。活劇を期待していたから、これは、まるで不意打ちのような映画だったのだ。世の中は広い。だから、いろんなものがある。