クィーン+ポール・ロジャース「リターン・オブ・ザ・チャンピオンズ」


 中学生の頃だと思うのですが、洋楽を聞き出した当時のヒット曲は、ポリスの「孤独のメッセージ」、ポール・マッカートニーの「カミング・アップ」、クィーンの「地獄へ道づれ」などでした。生まれて初めて買ったアルバムは、ポリスの「白いレガッタ」でした・・・らカッコよかったのですが、エア・サプライの「ロスト・イン・ラブ」です(ペパーミントサウンドも聴き直すとなかなかいいですが)。

 クィーンの「ザ・ゲーム」もよく聴きました。お金がなかったので買いはしませんでしたが、当時広まっていた「友&愛」などのレンタルレコード屋でダビングしたテープをテープが伸びるくらいまで聴いていたような記憶があります。「セイブ・ミー」、「愛という名の欲望」、「地獄へ道づれ」など佳曲ぞろいのイカしたアルバムでした。

 その後、特に熱心なクィーンファンという訳ではなかったのですが、イーグルス、ストーンズなどと同じでビッグバンドの新曲、新譜は常にチェックしていました。あまり売れませんでしたが、ボディ・ランゲージ、ステイン・パワーなどが入った「ホット・スペース」が結構好きでした。
 フレディ・マーキュリーが死んだのは残念でしたが、ロック界で起こる事件、悲劇の中のひとつ位の印象でした。

 そして、クィーンが復活したことをテレビニュースで知ったのですが、その際に見た、聞いたライブ映像で、すぐにポール・ロジャースの声がクィーンの音楽にマッチするのが分かりました。これは凄い。フレディー・マーキュリーに替わるボーカルがいるとはまさか、クィーンが復活するなんてまさかです。

 日本公演のチケットは取れなかったので、待ちに待った地元シェフィールドでのライブ映像の登場です。先行してCDでも発売されていましたが、これはDVD待ちです。

 ポール・ロジャースいいです。クィーンの音楽に溶け込んで新しい命を吹き込んでいます。テレビの前で見ている私も酔いしれますが、会場で一緒に歌って、涙を流している地元ファンのノリを見ると本当にクィーンが好きなんだなあと目頭が熱くなります。
 特に「RADIO GA GA」、「ボヘミアン・ラプソディ」、「伝説のチャンピオン」でのノリは凄いです。クィーンはイギリス国民のバンドです。
 「輝ける日々」ではバックに始めてフレディー・マーキュリーの映像が映し出されますが、それは30年前の来日時に庭園でお茶を振舞われている時のものです。イギリスに次いで人気に火がついたのは日本だったらしいので、クィーンにとって大ブレイク前の思い出深い時間だったのかもしれません。

 3月末に日本でのライブ映像が日本限定で発売されるそうです。日本でのライブも見てみたい気もしますが、とりあえずはこちらでしょうか。


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ムラヴィンスキー/レニングラード「ベートーヴェン 交響曲第4番」


 音楽ショップで何度か試聴しましたが、何度聴いても素晴らしい音の響きにとうとう買ってしまいました。別に迷うこともなかったかもしれませんが、ベートーヴェンの第4番だと、どんなにいい演奏でも一度聴いてすぐに押入れ行きかなあと躊躇したのかもしれません。

 音楽はこう響いてほしいなあという演奏、録音です。冒頭から大きく呼吸して、音楽が途切れずに自然に流れます。そこに厳しく強いリズム、メロディが刻まれます。これまでこの曲に持っていた優美なイメージに加えて、第3番、第5番に通ずるところのあるベートーヴェンらしい骨太さを感じます。ムラヴィンスキーは楽譜に忠実に音楽を再現する堅物なんだそうですが、決してつまらない教科書風の音楽ではなく、音楽が息づいています。神々しいばかりの美しさです。
 普段は関心が続かずに聞き流してしまうのですが、この演奏は最後まで聞かせます。

 以前から別のメーカーから発売されていた演奏のリマスター盤(?)なんだそうです。ほぼ同時期に収録された来日公演は聴いたことはありますが、こちらのほうが録音がよく、演奏内容がよく分かります。
 第4番は、クライバー盤などしかあまり聴いたことはなく比較できませんが、これは間違いなく高水準の演奏です。

 併録されている「ルスランとリュドミラ」序曲も迫力ある名演です。


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