「なかむら」(丸亀市)


 さぬきうどんの有名店再訪シリーズ。「山越」と並ぶ行列名所の「なかむら」です。行楽シーズンの混雑具合が報道されるとすると「山越」か「なかむら」です。

 そういう訳で「なかむら」も長い間、避けてきたのですが、連休明けしかも雨予報ということで少ないほうだろうと買い物ついでに出掛けました。
 開店時間の9時少し前に到着。行列は100名くらいでしょうか。ここは昔ながらの掘立て小屋で厨房のキャパも大きくないので時間がかかります。40分近く待ちました。冷たいうどん(150円)と釜玉(200円)を注文しました。小屋の中の様子は概ね昔と同じですが、大きく変わったのは支払い方法です。
 以前は食後の後払い、自己申告方式でいい加減、食べるのは屋外ですからお金を払わなくても分からないような本当にユルい店でした。それが、小屋の中で事前に支払い、釜玉が茹で上がっていなくて妻が中で待っていたのですが、まとめて払おうとすると、その人はどの人かと確認したりと、まあ普通なら当たり前のことかもしれませんが、以前の笑ってしまうようなユルさを知っている者には少し寂しい感じがしました。

 細麺でしなやかな喉こしが美味しかったです。ただ、「なかむら」の特徴であったグミのようなチュルチュルな麺ではないような・・・少し変わったかなあという印象でした。

 この後、こちらも久しぶりの「あたりや」に行きました。前回は評判ほどではない印象。ただ、強力店という紹介は続いているので再訪しました。こちらも開店前の到着で30~40名が並んでいました。
 やはり私はこの店はパスです。宮武系の強靭なコシとか評されますが、私には単に硬いうどんです。宮武系は天ぷらの旨さでも有名で私も「宮武」で食べたちくわ天の旨さにたまげたのを覚えています。ただ、ここはべたっと重いコロモの天ぷらで上質どころか香川県内でも不味い部類だと思います。開店直後でこの天ぷらの不味さは何なんでしょうか。許可なしの写真撮影禁止と張り紙がありましたが、これはネット上でそれほど美味くないという紹介でも続いたからでは。

 「なかむら」、「あたりや」はもう再訪しないと思います。この味にここまでの待ち時間はないだろうことが理由で、その価値ありという方を否定するわけではありません。長い行列があるというのは一般的には実力の証ですが、最近の讃岐うどん店は必ずしもイコールではないかなあと思います。田尾氏を始めとした麺通団の功績は大で私も感謝してもしきれないところですが、10年以上前の一番初っ端の評価が今も生きていて柔軟性に欠ける気がします。


 讃岐うどん巡礼初期によく行った店で最近避けているのは残すところ「谷川米穀店」です。「山越」、「なかむら」と行ったので勢いで行ってみようかな。


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