「カラヤン ベルリンフィル ライヴ・イン・東京1977」

          

 カラヤンとベルリンフィル絶頂期のベートーベンチクルス、1977年東京ライブという触れ込みの5枚のディスクです。録音もよく最高!というコメントもネット上で多く見られたので買う気満々でHMV横浜へ向かいました。

 ただ、一応気持ちを落ち着けて、念の為、試聴してから・・・いくつかの楽章を聴いてみたのですが、若干質を落としてある試聴コーナーのオーディオ・ヘッドフォンからは期待したような圧倒的な音質が聞き取れません。あれ、おかしいな、これはもしかしたら過剰な宣伝を仕組んだのかなあと思いながら購入中止をほとんど決めかけていたところ、第6番「田園」の4楽章「雷雨・嵐」を選択して暫く・・・ティンパニの一発「ダン!」でハッとしました、33年前の会場の聴衆は心臓が止まりそうになったのではないでしょうか。これは凄い、買いです。
 とりあえず当初予定どおり「1番・3番」、「4番・7番」、「5番・6番」の3枚を購入しました。

 この10日間くらい、何度か繰り返し聴いているのですが、結論からいうとどれも素晴らしい演奏、録音です。
 やはりティンパニが凄いです。来日公演では2・4・7・8番をテーリヒェンという名手、1・3・5・6・9番をこちらも名手フォーグラーが受け持ったのだそうです。このディスクほどティンパニの存在を意識したのは初めてです。
 次はトランペットの咆哮、そして固いところですがオーボエ、フルート、クラリネットの芳醇な音色、弦の重低音、とにかく豪華です。激しく圧倒的、そしてうっとりするように優しい。ベルリンフィルの響き、カラヤンの統率は凄いです。

 これだけの演奏なのに絶対的ディスクと確信を持てずに何度も聴き直したのは、カラヤンの解釈というか指揮、音楽作りが表面的な音の迫力に聞き惚れてしまいすぐには理解できなかったからです。
 年代にも寄りますが後になればなるほどカラヤンのベートーヴェンにはスマートすぎる、洗練されすぎているような線の細さがありました。激しさは十分なのですがブラームス1番の時のようなスケールの大きさがない。
 それがこのライブでは剛毅な強さがあります。特に3番「英雄」、4番、7番、5番、6番も1番も全てですね。第7番の冒頭でオーボエが一小節早く入るというミスもあったりといずれにしてもドキドキのライブです。
 必ずしもベートーヴェンが最高ではなかったカラヤンとしては間違いなく最高のベートーヴェンだと思います。




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「謝甜記 貮号店」(中華街)

          

 中華街繋がりでお粥で有名な「謝甜記(しゃてんき)」に行ってきました。「海員閣」、「山東」などと並んで中華街で最近の行列といえばココの店でしょうか。本店は10時からで二号店なら朝8時半からなのでこちらです。

 結構な行列かと思いきや、10分前到着で私が一番客です。それでも開店後に次々とお客が入ってきました。

 メニューは迷いましたが中華粥としては人気が高いという「牛肚粥(もつかゆ)」(780円)にしました。





          

 副菜は初めからテーブルに並べてあります。5分くらいで大きな椀に盛られたお粥が運ばれてきます。

 早速いただくと・・・おいしいです。おいしいですが、普通です。あれ?こんなに普通のお粥なんでしょうか。これまで食べたことのある味の沁みた旨い中華粥というより、ホテル・旅館の朝バイキングで供される味付け控えめのシンプルなお粥に近いです。「安記」の凋落が激しく中華街の粥では一人勝ちの状態と読んだのですが・・・これくらいなら家庭でも作れるような。
 粥の中に隠れているモツをたまにタレに付けて食べるのがいいアクセントになります。しかし、うーん。

 普通においしいので店が近所にあればたまに通うかなあ・・・でも、680円、780円だと高いかも、400円~500円くらいが妥当かなと思います。




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