ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

ワインの物語~テイスティングのこつ(その4)

2022年04月14日 | ワインの話

ワインをレストランでボトルで飲みたいのだが、ワインのティスティングが堅苦しいと云う声が多い。
しかし、ワインのティスティングのこつを覚えるとこれが中々楽しい。
そこで、クアトロの父がそのこつを伝授しよう。
ワインのテイスティングのさまざまな所作を習得しても、一番困るのが「お味見をお願いします」と云われ感想を述べる時だ。
味見をして、気に入らなかったら交換してくれるのだろうか。
よく聞かれる質問だが、好みと違っていても交換はしない。
抜栓をする前に「こちらのワインでよろしかったですか」と云う一言で、もう契約が終了している。
それでは、ワインが傷んでいるかどうかをチェックすれば良いのだろうか。
もちろん、ワインが傷んでいれば交換してもらえるが、滅多にあることでもなく、ここにも伏線が張られていることがある。
ワインが傷む確率の高いのは古いワインなので、その古いワインを注文すると、すかさず「このワインはビンテージものなので、希に傷んでいることがありますが、それでも注文しますか」と云うような内容を恭しく説明してくる。
ここで、納得しないと抜栓しない。
その味見とは何か。
まず、品質に問題があるかどうかだが、これはかなり飲み慣れた人でないと劣化したワインなど判断できない。
特別に不味い時は、お店の人と相談し双方が納得すると交換することがあるが、これは滅多にない。
それよりも、お味見はワインの温度を確認する作業と割り切るべきだ。
自分の好みの温度で用意してくれたかどうかを味見すれば良い。
ワインは温度で味わいが大きく変わるものだ。
豊潤で香りを楽しみたいワインはやや温度は高め。
酸と甘みに特色のあるものはやや低め。
赤でも白でもこの程度に把握しておこう。
ワインは嗜好品なのであくまでも個人の好みで良い。
「お味見をお願いします」と云われたら、好みの温度で用意してくれたかどうかをチェックしよう。
問題が無かったら、「結構です」と答えよう。
また、温度が好みでなかったら、その旨を伝え、乾杯用に少しだけ注いでもらい、乾杯の後に温度を調節したワインを注いで貰おう。
「このワインだと少し温度が高すぎると思うので、乾杯用に少しだけ注いで、あとは少し冷やしておいてください」
と、いった具合だ。
どうしても「このワインは酸味と甘みと旨みのバランスが・・・」などと感想を述べたいとしても決して止めるものではない。
つづく

※4月11日(月)から15日(金)まで、クアトロはメンテナンスのためお休みさせていただきます。

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