朝顔や路地に日の射すこの時刻 鈴木 真砂女
あさがほの花びらの縁(フチ)疲れ来ぬ 篠原 梵
朝顔の紺の彼方の月日かな 石田波郷
朝顔やおもひを遂げしごとしぼむ 日野草城
朝顔は 秋の季語 朝顔の苗 夏の季語
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朝顔をみると夏休みを思いだす。 絵にっきは対象が何であれ好きだった。 植物の観察日記、 小動物の飼育日記。 何があっても忘れずたのしみに書きつづけた。 絵も子供ながら凝っていた。
転校したその年はアヒル日記。 伯父が飼ってた家鴨のヒナをみつめた。 そこは養鶏場でニワトリは何万羽。 アヒルも一羽か二羽じゃなく、 囲った広場で百羽くらい。 臭いもきつい、 でも がまんした。
泥にまみれて水浴びする。 ガアガア賑やか、 餌をもらうのもすさまじい。 羽音や埃。 地面はこねられていつもぐちゃぐちゃだ。 毎日代わり映えしないけど、 おなじ絵にならぬよう工夫した。 さまざまな形態を描いてどうにかつないだ。
朝顔のべたべた咲ける九月かな 長谷川かな女
きょうから九月、 夏休みは終わっても、 ここの絵日記はのろのろと続きそうだ。
台風がゆっくり近づいてくる。