日曜の朝、 「秋」は銀かな具の細巻の
絹薄き黒の蝙蝠傘さしてゆく、
紺の背広に夏帽子、
黒の蝙蝠傘さしてゆく、
瀟洒にわかき姿かな。 「秋」はカフスも新らしく
カラも真白につつましくひとりさみしく歩み来ぬ。
… (後略) 北原白秋
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台風が来て 爽やかな秋とはならないけれど
少しづつ感じられるその気配
葉鶏頭のいただき躍る驟雨かな 杉田久女
ときどきザアーっと かぶせて
こんなめぐみを 置いてゆく
大雨の被害に遭われた皆さまに こころからお見舞い申しあげます